第338.5話 閑話⑫『シナリオ』

 紹介すべきキャラクターはすべて出してしまったので、最後に今作のシナリオについて少々。


 今作は全五章構成。

 第一章は第1話〜49話。始まりから一年生のクリスマス会終わりまで。

 第二章は50話〜155話。年始から夏の終わりまで。

 第三章は156話〜200話。文化祭前から文化祭終わりまで。

 第四章は201話から268話。文化祭終了後から修学旅行まで。

 第五章は269話〜326話。修学旅行終わりから二年目のクリスマスまで。


 第一章、二章が第一部。隆之と陽菜乃が出会い、隆之が気持ちを自覚する。

 第三章、第四章が第二部。簡単に言うと二人が付き合うまで。その間に隆之のトラウマ克服がある。

 第五章が第三部。隆之と陽菜乃が付き合ってからの物語を描く。


 という三部構成でもあった。


 *

 

 本編を進める上で、隆之とは別にスポットを当てていたキャラクターがいた。


 第一章は陽菜乃。

 第二章はくるみ。

 第三章は優作。

 第四章は秋名。

 第五章は陽菜乃。


 各キャラクターをできるだけ本編で活躍させるように物語を作ろうと意識したが、優作と秋名は中々に難しかった。


 *


 それぞれの章にて、クライマックスには長編を置くスタイルを取っていたけど第二章だけは少しだけ違う形になった。


 長編を真ん中に置き、最後のシナリオはそこまで長くないものになった。

 くるみの告白という重大イベントがあるものだったので、くるみにスポットを当て、できるだけ無駄なエピソードは省いた結果そうなった。

 二章の目的は『隆之の気持ちの自覚』であり、くるみの告白はここかなと思っていたので、くるみの評価を上げるためにも少し長めの章になった。


 

 文化祭は前後編構成。

 前編は一日目、主にクラスの演劇の話になっており隆之が頑張る話がメイン。

 後編は二日目、陽菜乃とのデートに加えて榎坂のシナリオの消化。

 恐らく初めて隆之が自分の意思で陽菜乃を誘ったイベント。隆之がどうすればいいのか分からないながらも頑張る姿を頑張って描きました。

 後編後半は榎坂パートで、この為だけに登場した沢渡くんは可哀想なことになってしまいました。



 修学旅行は三部構成。

 一日目は修学旅行らしいエピソードを意識して書いたので散策からお風呂覗きイベント、肝試しといったイベントを盛り込んだ。

 二日目は榎坂と秋名にスポットを当てたエピソードをメインに。榎坂をどう登場させるかを随分悩んだ記憶がある。それに加えて秋名の過去もここに挟んだ。

 三日目は言わずもがな、告白イベントがメイン。というか、それしかしていない。確か更新が年末年始頃で、どうにか年内に告白させてあげられないかと試行錯誤した。結局できたんだっけ……?


 *

 

 隆之と陽菜乃が付き合って迎えるクリスマスで物語を完結させようというのは、修学旅行編を書いている時辺りから何となく考えていた。


 最終章におけるテーマはどうしようか、と考えて『恋人としての進展』を描くことを決める。


 そうして出来たのが本編。

 ・陽菜乃の元カレ問題。

 ・日向坂家訪問。

 ・クリスマス当日。

 この三つのエピソードは書くことを決めていた。日向坂家訪問は想像以上のボリュームになった。


 どうしても隆之と陽菜乃にスポットが当たるため、秋名やくるみの出番がなくなってるなと思いクラスメイトとのクリスマス会を急遽執筆した。その流れで梨子のエピソードも追加された。


 ちなみに。


 エピソードのサブタイトルを決めるのに毎度頭を悩ませていました。

 すんなり決まったものがあれば、最後の最後まで悩んだものもあった。納得しないものもあれば気に入ったものもある。


 お気に入りは『なつこいはな』と『きみ・あなたの隣にいるために』の二つ。

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