第327.5話 閑話①『志摩隆之』
本作の主人公。
両片思いという作品コンセプトのために、受け身で鈍感という設定になった。自分から行動しないタイプだから、物語の進行で苦労するシーンも多かった。
基本的にはツッコミ担当。
しかし、物語前半では自分に自信がなく会話においても積極的な発言ができないでいた。
友達が増えるにつれ、自然とツッコミを入れれるように成長した。
そういうこともあり、気を許している妹の梨子との会話は書いていて楽しかった。
*
隆之において最も苦労したのは『日向坂さん』から『陽菜乃』に呼び方を変えたとき。
『日向坂さん』呼びが長かっただけに(結果的には『陽菜乃』呼びの方が長くなったけど)最初は違和感がめちゃくちゃ仕事した。
だから、作中でも隆之が『陽菜乃』呼びに抵抗があるという流れにして、少しずつ自分の中に馴染ませた。
初めて『陽菜乃』と呼んだのは動物園に行ったとき。きっかけにななちゃんを使うのは割と直前になって決めたことだった。
恋人同士になったタイミングで『陽菜乃』から『ひな』みたいなあだ名に変えるプランもあったけど、『陽菜乃』呼び以上に苦労しそうだったのでボツになった。
ちなみに。
梨子を含め、おばあちゃんっ子という設定があった。夏頃のタイミングで田舎に帰る、というエピソードを想定していたけど、他の話をいろいろ書いているうちに夏編が長くなってしまい断念した。
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