第5話ループ
ハーメルンの笛吹き男と子供たち
ループ
正しかろうが間違っていようが、自分らしく生きよ。安易に服従してしまう臆病者よりずっと立派だ。
アービング・ウォレス
「なんていうか、すごい」
ライアが辿りついた場所は、とても神聖な場所だった。
辺り一面輝いていて、それらが何で出来ているのかも、ライアにはわからない。
装飾品も、人々が身につけている洋服も、きっと高価なものだろう。
とりあえず宿を探そうと歩いていると、次々に声をかけられる。
「そこのお兄さん、旅の人かい?良かったらうちに泊まって行きなよ!」
「あんちゃんあんちゃん!俺んとこ来なよ!サービスするぜ!」
「あら、格好良い男じゃない。うちに来て休んでいかない?」
旅人に慣れているのか、それとも誰彼構わず声をかけているのか。
悪い気はしない、が、見ている限りでは働いている人をみかけない。
勿論、食べ物屋も洋服屋も、娯楽施設も整っているのだが。
普通なら店の中に労働者を見るが、壁か何かで奥の方が全て閉ざされており、全く見えない。
ライアに声をかけてくる人達は皆明るく、楽観的というか、ニコニコしている。
乞食や障害者などと言った人も見掛けない。
余程繁栄している国なのか、それとも何かあるのか。
とにかくライアはお腹も空いていたため、宿を見つけることにした。
空いている部屋に案内されることもなく、入口に置いてあった鍵の中から一つを手に取る。
その部屋に入ると、部屋のドアの隙間から紙がスッと入れられた。
「?」
そこには、年齢や身長、性別などを書く欄があった。
「何だ、これ?」
記入後、ドアの隙間から外に出すように書いてあったので、またそれを隙間に挟めた。
「食事は部屋にある小窓から提供します、か。ふーん」
「どうだ?若いのが入ってきたか?」
「若い若い。それに背も高いし、これは高く引き取ってもらえそうだ」
「これで私らもしばらく安泰だな」
ジリリリリリリ・・・
電話が鳴った。
「はい。ああ、早速ですか!」
「幾らで?・・ええ、ええ。わかりました」
電話を切ると、男たちはワインを注ぎ、乾杯した。
「さて、ちょっと出かけてくるか」
夕飯までまだ時間があるだろうと、ライアは街を探索することにした。
「それにしても、本当に賑やかなところだな」
他の人から見て見れば、ライアの服装はとても小汚い。
だが、そんなこと気にせずに話しかけてくる。
ふと、ライアはある店を見つけた。
カラン、と店の中に入って行くと、一人の少女が床を掃除していた。
「!!!」
「あの」
ライアと目があった瞬間、すぐさま店の奥へと逃げるように行ってしまった。
骨董品が並ぶ店のようだが、値札もついていない。
「・・・綺麗なもんだな」
「本当?」
「え?」
独り事だったはずなのに、誰かが返事をしてきた。
先程逃げた少女が、ライアから隠れるようにこっそりとこちらを見ていた。
「君は?お店の人は?」
「・・・・・・お兄ちゃん、ここに来るの初めて?」
「うん。今日来たばっかりなんだ」
少女は、キョロキョロと辺りを見た後、ライアにこっそりと言った。
「早く逃げた方が良いよ。お兄ちゃんも名簿に載っちゃってたら大変だよ」
「名簿?」
「うん、あのね・・・」
「どこにいる!?クソガキ!!」
「!!」
店の奥から男の怒声が響き、少女はビクッと反応した。
そしてライアに「気をつけてね」とだけ言うと、店の奥に姿を消してしまった。
ライアはいそいそと店を出ると、首を傾げてまた街を歩いていった。
夕方になって宿に戻ると、丁度夕飯が出された。
シャワーを浴びてベッドに横になりながら、少女の言っていたことを考えた。
「名簿?」
何のことだろうか。少女は労働者、という感じであったが。
うとうととしていると、ドアの方からカタカタと音がした。
眠気によって朦朧としていたライアの意識。
だが、ドアが確実に開いたことによって、ライアの脳は僅かながら目覚めた。
身構えるように上体を起こすと、いきなり背後から殴られた。
そこで、ライアの意識は途絶えた。
「おい、危ないだろ。起きてたじゃねーか」
「まあ、顔も見られなかったし、良しとしようや」
「だからお前は甘いんだよ」
「そう言うなって。早いとこ、奴さん運ぼうぜ」
ライアよりもガタイの良い男が三人。
横たわってしまったライアの身体を強引に起こすと、大きな袋に詰め込む。
そのまま宿から連れ出してしまった。
男たちは街の真ん中にある水浴び場まで来ると、一人が石を持って近くまで行く。
水浴び場の中央に聳え立つ獅子の銅像、そこの目に石を入れる。
すると、ゴゴゴゴゴ、と重低音を響かせる。
水浴び場の水が一気に引くと、今度はまた音を立てながら何かが開く。
「いつ見ても恐ろしい場所だぜ」
そこは、地下へと続く螺旋階段。
男たちはその地下から来た別の男に、ライアが入った袋を渡す。
「・・・・・・」
中を確認すると、男たちに札束を放り投げる。
ひょいっとライアを担いでまた階段を下りて行くと、再び元の水浴び場へと戻る。
「へへ、金さえ貰えりゃあいいさ」
男たちが姿を消すと、街は静寂へと姿を変える。
ライアを連れて行った男は、袋のまま牢屋へと放り込んだ。
「新入りか?」
「ああ、また来たぜ」
もぞもぞと、ライアが放り込まれた牢屋にいた何十人もの老若男女。
その中の一人の女が、言った。
「とりあえず、袋から出してあげなよ」
「ああ、そうだな」
乱暴に袋から出されても、ライアは起きることはなかった。
「話は明日にでも。こいつが起きてからだな」
「ん」
「起きたー!!!」
「起きたか?」
「起きた起きた」
「やっとお目覚めか」
ようやく目を覚ましたライアが見た景色は、見覚えがないわけでもなかった。
「・・・牢屋?」
自分の置かれた立場がすぐさま理解出来たのか、ライアは胡坐をかく。
「若いの、どこから来たんじゃ」
長老とも言える年齢の男が、ライアに話かけてきた。
「どこからって言われても。俺は宿に泊まって寝てて、そしたら物音がして起きたら頭殴られて、、気付いたらここにいた」
「兄ちゃんも名簿に載っちまったのさ」
「名簿?」
少女の言っていた名簿だろうかと、ライアは話を聞くことにした。
一つの牢屋に、数えるのは面倒なほどの人数の男女がいる。
ライアと同じくらいの男が一番多いだろうか。
「俺達も全員、他の国から来たんだ。旅人もいるし、誘拐された奴も、婚約相手として来た奴もいる。元から働くために来た奴もな」
「それで、ここは?」
「国の地下にある奴隷生産場だ」
奴隷、と聞いてもあまり驚かないでいられるのは、奴隷だった過去があるからだろうか。
ライアは黙って聞いていた。
「この国は、見た目は華やかだが、本当は奴隷を造り出してる国なんだ。旅人の場合、宿に泊まるように色々な奴から勧誘受けただろ?それはな、質の良い奴隷を提供すれば、その宿の持ち主に金が払われるからなんだ。この国の至るところで奴隷が働いてるが、奴隷がいるなんて事実を他の奴に見せるわけにはいかない」
だからか、と、ライアはこの国を見て覚えた違和感の正体を知った。
「宿に泊まった奴は、自分の情報を書かせられる。それによって値段は決まるからな。その情報が奴隷名簿に載ると、選別されてここに送られるんだ」
「送られて来ない人も?」
「基本は此処に来る。が、国に住んでる奴に気に入られれば、そこに住むことになる。例えば、女とか。まあ、変な趣味の奴だと、男でも子供でも連れて行くがな。拒めば奴隷行きだからな」
「・・・・・・それって、調べればすぐに捕まりそうなもんですよね」
「金はあるんだ。政府だってなんだって、買収されてるよ」
「なるほど」
「そろそろ来るぞ」
「え?」
男の言った通り、十人ほどの銃を持った男たちが牢屋の前に並んだ。
言えはしないが、滑稽だ。
「さて、昨日入ったのは・・・」
「俺だ」
牢屋の中を探る様に見てきた男の前に立ち、ライアは相向かう。
睨んでいるわけではないが、ぱっちりお目目というわけではない。
その為か、男はライアに銃を向ける。
「何だその目は」
「生まれつきです」
「こいつ!!!」
こうも人生で何度も奴隷という経験をすると、免疫が出来るようだ。
「止めておけ」
リーダー格の男が言うと、大人しく銃を下ろした。
「それより、お前の腰のポケットに入ってるのは何だ」
「ポケット?」
ごそごそと探すと、そこにはいつも持ち歩いていた笛があった。
それが笛だと分かると、男はライアの手から奪い取る。
「これは預かっておく」
笛を別の男に渡すと、今度は牢屋の鍵が開けられ、ライアを含めた数人の若い男だけが連れだされた。
ライアたちがいた牢屋の他にも、幾つもの牢屋があるようで、そこには千差万別の人が押しこまれていた。
どういった理由で捕まっているのかは、知らないが。
そして、自分達がどこに連れて行かれるのかも。
「入れ」
そう言われ入ったのは、薄暗い場所だった。
パシン、と渇いた音が鳴ったかと思えば、一人で運ぶには到底重たそうな岩を持たされた。
「(久しぶりとはいえ、やっぱり嫌なものだな)」
水分も碌に与えられずに働き続け、倒れれば鞭で打たれる。
身体に造られる傷跡は、誇れるものではない。
何を建てているのかは知らないが、三日三晩働いたところで、牢屋に戻された。
牢屋に戻って少しのパンを食べれば、胃はもっとくれとせがんでくる。
「大丈夫か?」
「ああ、ありがとう」
壁に凭れかかっていると、ライアより年上に見える男が来た。
「もしかして、奴隷だったことあるのか?」
「え?」
「いや、普通なら、そんなに冷静じゃいられないもんさ。痛いと喚いたり、嫌だと泣いたりな」
「産まれてすぐ、売られた。それから少し前まではずっと奴隷だったんで」
「・・・そうか」
朝も夜も関係なく働かされ、入れ換わり立ち代わり連れ出される。
そんなある日の夜、別の牢屋から数人の男が連れだされていった。
若い男も、幼い少年も、五〇前後の男まで。
なんだろうと思っていると、ライアの近くで眠っていた女がこっそりと告げた。
「あいつらは女の相手をさせられるのよ」
「?女の相手?」
「公爵家だか伯爵家だか知らないけど、そこのお嬢様のお相手するの」
「子供や結構年上まで行ったのに?」
女は毛布にくるまりながら、はあ、と盛大にため息を吐いた。
「悪趣味なのよ。ドSらしいわ。子供も歳のいったおっさんも、相手にしたがるの。けど、戻ってくる男たちはみんな身体に痣だらけ。火傷の痕も、時には首に絞められたような痕もあって。でも男女問わず相手にするらしいから、女だからって油断してられないのよ。目に留まらないように行動するしかないの」
「・・・・・・それは、お気の毒というか。聞いただけでおぞましいというか」
「他人事じゃないでしょ」
今夜は冷えるからか、女は自分の身体を出来るだけ丸めている。
他の人たちも、皆集まれるだけ集まって、暖を取っているようだ。
何処かの国では、おしくらまんじゅう、というものだったか。
「貴方だって、そんな綺麗な顔してるんじゃあ、いつお呼ばれするかわからないわよ。覚悟しておいた方が良いわよ」
思わず顔を引き攣らせたライアを見て、女は小さく笑った。
「休める時に休まないと。身体もたないわよ。おやすみ」
「・・・おやすみなさい」
寝静まったはずの闇は、時折どこかの牢屋の鍵を開ける音によって壊された。
一人で泣いている声も、狂ったように叫んでいる声も。
翌日、女の姿が見えなかったことから、何処かに連れて行かれたんだろう。
老人の姿も、なかった。
昼ごろになって、昨夜連れて行かれた男や少年が戻ってきたようだ。
身体の痣までは見えなかったが、子供は泣いていた。
いつ呼ばれるか分からないが、ライアたちのような若い男は、力仕事の時に呼ばれることが多かった。
そんな日が過ぎて行ったある日、牢屋に戻されたライアは、老人から昔話を聞いた。
「かつて、煙のように消えた男がいたんじゃ」
「消えた?」
「酷い扱いをされていた奴隷で、一方、自由を謳う男じゃった」
男はどんなに過酷な労働を強いられても弱音を吐かなかった。
そして、弱みも見せなかった。
奴隷仲間に何かあれば、全力で助けに行った。
拷問を受けようとも、男は決して逃げ出そうとはしなかった。
だが数年経ったある日、男は忽然と消えた。
いや、正確には男たちが消えた。
奴隷という奴隷は全員消えており、看守たちが覚えているのは、心を奪われるような音色。
世界中で見られたのは、地平線を歩く奇妙な群衆。
しかし、彼らが何処へ向かって行ったのかは、誰にも分からない。
その後も、彼らを見た者は一人もいない。
「アダムとイヴの話を、聞いたことはあるかい?」
「まあ、聞いたことは」
食べてはいけないと言われた禁断の果実。
蛇に唆されたイヴ。
「その男も、唆されたんじゃよ」
「誰にです?」
ライアが老人に尋ねると、老人は得意気にこう言った。
「蛇にじゃ」
「!」
ライアの頭に過ぎったこと。
それは、老人の話に出てきた男が、自分の先祖ではないかということ。
そして、蛇というのは、自分の前に幾度も現れたあの不思議な蛇ではないかということ。
「なんての」
冗談交じりにライアに笑いかけると、老人はコンクリートの床に置かれた薄い布の上に横になった。
数か月後、ライアの身体は限界寸前だった。
あれから数人が亡くなって、数人が新しく入ってきた。
どこからが攫われてきたのだろう。
「今日は満月だな」
そう、見張りが言っていた。
ライアたちがその月をゆっくりと眺めることなど出来ないが。
その夜は女が数人連れて行かれるのを見た。
早く全てが終わってしまえば良い、と思っていたそんな時。
ザワザワ、とライアの身体に悪寒が走った。
「?なんだ?」
この感覚は、以前にも何度か感じたことがある。
牢屋の中の人は皆寝ているし、見張りは眠そうに欠伸をしている。
―こっちだ、こっち。
「!?」
思わず、ライアは舌打ちをした。
―折角自由になれたのに、またこんなところに捕えられていたのか。
「・・・どこにいる」
見張りに気付かれぬよう、ひそひそと話す。
―ここだ、ここ。
「!!!?」
ギョッとしてしまった。
なぜなら、薄気味悪く細長い舌をチロチロだしている蛇が、ライアの首筋からヌッと現れたのだ。
心臓がドクンドクン、と強く波打っているのが嫌でも分かる。
―ククク、そんな顔をするな。
「何をしに来た」
―何をしに?そいつは愚問だな。お前をここから逃がしてやろうと思ってな。
すると、ライアの手には、以前奪われたはずの笛があった。
ごくりと唾を飲み込む。
―さあ、笛を吹くんだ。
まるで、イヴの気分だ。
ライアは、この笛が単なる笛ではないことを薄々感じていた。
聴く者によっては美しき天使の竪琴の音色であり、聴く者によっては悪魔の囁きでもあり、またある者にとっては、死神の鎌とも成り得る。
―さあ、自由を謳え。神に背きし、一筋の刃よ。
初めて人を刺したのは、まだ五歳の時。
牢屋の中で面倒を見てくれた女性が、男に乱暴されていたから。
女性はすでに壊れていて、その女性も刺した。
生きるために、奪ってきた。
自由のために、戦ってきた。
酔った見張りに盗めと言われれば、酒でも女でも盗んできた。
機嫌の悪い時には、殴られるなんて当たり前。
労働を強いられていることを知りながらも、政府の人間も大人も誰も、助けてくれることはなかった。
そんなライアを気に入り、鑑賞用に購入するゲスな大人もいた。
呼吸をする度、死んでいく気がした。
何を持って正義と名乗るのか、何を持って悪だと罵るのか。
歪んだその目で何を見ても、もう手遅れなのかもしれない。
それでもー
「 」
ライアは、奏でた。
同時に見張りは寝入ってしまい、牢屋の鍵は自然と開いた。
牢屋にいる奴隷たちは皆起き出し、鍵が開いていることを確認すると、逃げ出した。
見張りは次々倒れて行き、その身体を越えて行く人々。
ライアも演奏をしながら、出口に向かって歩いていく。
働かされていた奴隷たちも、その音色に耳を傾ける。
鞭や銃を持っている見張りに、意識はない。
手錠の鍵を奪い取ると、人の波が灯りに向かって飛んでいく。
それはまるで、光に群がる蛾のようでもある。
だが、彼らの顔は輝いていた。
「これで満足か」
―何のことだ?
「お前の思惑通り、俺は動いてたんだろ?」
―ククク、何でもいいじゃないか。これでまた、お前は自由の身だ。
「なぜ俺の前に現れた?」
―それを聞いてどうする?
「わからない」
―おかしな奴だ。だが、これだけは言っておく。お前はもう、俺から逃れられないのさ。
馬鹿にしたように、蛇はライアから離れて行く。
「待て」
―なんだ?お別れでも言う心算か?
「・・・名はあるのか」
自分でも変なことを聞いているのは分かっていたが、ライアは至って真剣だった。
―そうだな・・・。氏神、とでも言っておこう。
「氏神?」
神から手足を奪われた哀れな蛇は、神に復讐を誓った。
「ねえ、あれ、何かな?」
どこかの国で生きている少女は、夕陽を指さした。
それは夕陽から逃げるようにも見え、夕陽と踊っているようにも見える。
地平線を巡る物語は、誰にも止められない。
幾つもの影は、悲しみも苦しみも愛しさも罪も背負った者達。
「私もイキタイな」
何も知らない少女は、微笑んだ。
そこにある影たちは、みな一様に歓喜した。
それは、親を殺してしまった影であり。
それは、自ら神を告発しにいった影であり。
それは、黒の世界で生きて行く影であり。
それは、二つで一つの影であり。
ハーメルンは、受け継がれていく。
その笛の音が、消えない限り。
「さて、行くか」
ライアは歩き出した。
ただ、自由という世界を探して。
―もし、あいつが見てきた世界が、俺よって塗りつぶされていたら?
―いやなに、単純な話さ。
―もし、俺という存在自体、造られたものだったとしたら?
―もし、可哀そうな奴隷だと思っていたガキたちが、親殺しの罪で捕まっていたとしたら?
―もし、他人の身体を羨んで、殺して腕を収集してるガキだったとしたら?
―もし、目をくりぬかれたガキが信じた友が、偽りだったらとしたら?
―もし、身体が一つのまま産まれてしまったガキだったとしたら?
―ほぉぅら、ね。世界は全く違って見えてくるだろ?
―そうそう。これは俺の知り合いの話なんだがね。
―国や街が、一夜にして崩壊してるらしい。
―噂じゃあ、笛の音だけが、聴こえるんだとか。
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