第318話 縁起の悪いスポーツ

縁起の悪いスポーツ = スキー

すべる、こける、おちる 三拍子そろったスポーツです。


ただでさえ、すべる。

へますれば、こける。

がけでもあれば、おちる。

こんな縁起でもないスポーツも珍しいわ。


自由の森 1985年2月。

わざわざ受験前の時期に、こんなものに駆り出しやがって。

そんなものが、気分転換なんかになるか、ボケ!

しかもわざわざ1泊2日で土日つぶして。

どこまでふざけたら気が済むのか。


そういうわけで、私はそれ以降、スキーには行っておりません。

そんなものに誘う人間は、警告1度の後は、問答無用で敵とみなす。

大体、学習塾でもやっておればそんなところ行っておるヒマなどないわ。

それで、助かった部分もあったかな。

もっとも、いまともなれば無能の相手などする時間も惜しいからな。


このころになると、担当保母ともほとんど話なんかしてなかったな。

彼女の方も、私には腫れ物に触るような感じだったのではないか。

短大の幼児教育科から新卒で就職した彼女には、あまりに荷が重すぎた。

それだけは間違いない。

その寮を統括する児童指導員氏、

別に彼女を弾除けにする気はなかったろうが、

結果的にはそう取られても仕方ない状況になった。

次年度も、担当を代えて同じようなことが繰り返された。

さすがに、この年以降こんなイベントに繰出されることはなくなった。


あのイベント、今思えば無能の知恵を見た気がするわ。

知恵と言っても、所詮は浅知恵だけどな。

ってよ。

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