第288話 その場限りの積み重ね 2
もう少し、前回の愚痴の続きを。
・・・・・・・ ・・・・・ ・
その場限りの対応しかできない加減では、どのテレビ局のバラエティーと称されるバカタレー番組も裸足で逃げ出すこと確実な、この自由の森。
一般論でごまかすなと言ったけど、この地に限らず、この手の業者の多くも、どこか似たようなところが、少なくともあの当時は、あったのではないかな。
それはともかく、その場限りの気休めの繰返ししか満足にできないこの地にも、いやそれ故にこそ、救われる側面があることも述べておかねば。
毎年4月にもなると、部屋替えと称して子どもたちの住みかを変える所業を行うことで、人心の刷新を図れます。
家庭というのは、いくらその良さやきれいごとを酒も飲まずに酔い食らった幹部職員が並べてみても、閉鎖性という点においてはどこも共通しているもの。
その閉鎖性あるがゆえに、子どもたちが守られる側面「も」ある。
だが、その逆となるパターンが多いのも確かである。
その閉鎖性の問題点を、なんと!
昭和末期の自由の森という養護施設は、克服してみせていたのである。
閉鎖性ゆえの弊害を、社会に開かれた公共の場である養護施設という場所で克服していたことによって救われた子どもたちもいたのです。
このことは、書いておくべきことです。
もっとも、私にはそんなものは通用しなかったけどね。
住宅地にいた頃の教師上がりの老園長や終戦直後から勤めあげてきたベテラン保母程度では、私なんかを扱えるわけもなかったのだ。
ま、そんなことにも気づかない無能職員もいたけどな。誰とは名指しせんが。
そんなロートルどもを叩き殺してでも進まなければならなかった。
それが、あの地にいた頃の私に課せられた現実だったのである。
今思い出しても辛いが、寂しいもクソもねえんだよ!
今私は、総括をやっておる。死者だろうが何だろうが、容赦は一切せん!
ってこと。
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