第285話 監査
昭和期の養護施設には、なぜか「監査」というものがありました。業務が適正に行われているのかを所轄の県の職員が施設に立入調査をするというもの。
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ある日、担当の職員が児童、つまり子どもらに言うには、こう。
「今日は監査があるから、部屋を掃除しておいて」
とか何とか。
とりあえずそれなりに見られたものにしたが、ロッカーまでは手も回らず。
そして、県の職員さんが来られました。
児童らの生活状態はどうなのかも見ます、ってことで、子どもら不在の中、
その居室にのこのこ入っていって、ロッカーの扉を開けて、中も見たそうです。
そのロッカーの中、かなり散らかっていたようで、いささか小言をもらったとか。
しかし何だ、養護施設というところは全くプライヴァシーもなにもあったものではない場所だったな。
田舎県の税金泥棒の木っ端風情が、人の住居に土足で入り込むような真似なんかしくさりよって。
警察官でも、令状なしにはこんなことできんぞ。
裁判所の執行官も、確定判決と執行の申し出ない限り、できっこないわ。
人を社会的な***にしておいて、その上さらによくもそんな真似してくれたな。
そんな県は、とっとと財政再建団体に落ちぶれてしまうがいい。
その折には、1週間ほど他県に出て大いに飲めや歌えの祝杯あげてやるわ。
と、その手の部署とは関係ない某所の公務員氏に申し上げました。
まあ、いつものことでしたから、特に何も驚かれませんでした。
メデタシメデタシなわけもないわ、ってか!
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