第160話 転校生がやって来た。

 丘の上に移った自由の森を学区に持つことになった小学校。

 そこに、小学6年生の転校生がやって来た。


 郊外に家を買ったがゆえにやって来た家庭の子では、ない。

 やっぱり、自由の森からやってくる少年だ。


 学級経営のプロ・ベテラン教師のH先生のもとに、

 その彼も、入れられることになった。


 なぜか、そんな措置を取っているのはこの学年だけ。

 他の学年は、そんなことしていない。

 その学区のあるS中学校でも、そんな話はない。


 ただでさえ群れさせる自由の森からくる子らを、

 ベテランのH先生が担任。

 これで男子5人、女子1人。占めて6人、いっちょまとめて、

 大先生が、しっかり面倒見てくれますよ。

・・・、ってか?


 ちょっと、やり過ぎだろう。

・・・、って思うよね。

 さすがに翌年からそんなことはなくなったけど。


 よくも、なめた真似をしてくれたな!

・・・、って、あの作家さん、今も怒っているそうな。

・・・。そらそうよ。


 結局、この体制は翌年3月まで継続しましたとさ。

 めでたし、めでたし・・・、んなわけないやろが!

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