第127話 大検の受検場に 1

 1986年。昭和61年。


 彼は、数日にわたり9科目を受検した。

大学入学資格検定。略して、大検。

 彼は、その試験を受けた。


 会場は、岡山県立岡山工業高等学校。

 この年は、次から次へと受検。

 控室も、幸い用意されていた。


 気の利いたことに、冷たい麦茶が用意されていた。

 美味かったね。


 だけど、その日の受験科目をすべて終えた後、

 彼は、会場から飛び出して、街中へ。

 そんなに難しい試験ではないから、終了を待たず終了。

 さっさと提出して、おしまい。

 山陽本線の地下道を超えて、東口の側へ。

 

 とある酒屋に、彼は、飛び込んだ。

 別に、ビールを買ったわけでは、ない。

 そんな気分にもなれなかったわな。いくら飲めたとしても。

 ファンタレモンの500ミリの瓶を買って、飲んだ。

 麦茶に負けず劣らず、うまかった。

・・・。なのだそうです。


 結果、8科目合格しておりました。

 2科目は、定時制高校で前年単位取得のため免除。

 1科目、勉強できずに落ちました。

 それは、もう、翌年にしっかり受検しました。


当たり前だろうが!

 ってね。

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