第66話 傘さして、長靴履いて・・・

 自由の森の雨の日は、ちょっと面倒。

 長靴倉庫の長靴を出してきて、それから、傘をもって学校に。


 行ってきますと勇ましく、でもないけど、東側にある鉄製の門を通って学校に。

 岡山以外が本店の某地方銀行の社宅を交わすように抜け、さらにはO大学の官舎や岡山地方気象台、さらにはさらには農学部の実験農場の横を通り、南北道路へ。

 曲がり角には、駄菓子とおもちゃの店。

 ここで、コカ・コーラが出していたバンバンボールのラケットを買ったっけ。


 まっすぐ北に向かうと、そこは三叉路。

 向って左にはよろずや、右には文房具店のK商店。その東は煙草屋さん。

 商店の道路を挟んで向いは公務員宿舎。その東に留学生会館。


 ここで、座主川(ざすがわ)なる用水路に合流。

 その用水と並走するかの如く歩き、やがて、通学路は北に。

 それからさらに北に向かって緩やかな坂道を上り、左手には墓地を見つつ、いよいよ小学校に到着。


 以前は街中の住宅地にあったI小学校の学区だったのだが、人口増のために分離独立したのが、このH山小学校。


 雨の中、長靴を履いてきた甲斐があった。

 これにて、学校は出席扱。遅刻もなしで。

 ついでに、今日の体育はナシとなったぞ。

 ああ、面倒な授業が一つなくなったぞ~。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 そして、帰り。雨もやんでしまった。

 しょうがないや。

 傘持って、長靴履いて、雨上がりの晴れ間を歩いて20分少々。


 森のような位置の学校から、住宅地の中の森へ。

 今日も気を付けて、帰りましょう。

・・・、ってか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る