第65話 あの三差路の合言葉
岡山駅からのバスの終点、M寺バス停。
そこから少し西の三差路。
そちらに向かって左側には、公務員官舎。
その一番西側の1回に、K君という少年が住んでいた。
K君は後に、テレビ局を経て、映画監督となった。
K君の同級生の一人は、のちに小説家となった。
かの家に遊びに来たその少年は、何と何と!
あの、自由の森からやって来ていたのだ!
後の映画監督の自宅の道路を挟んだ向い。
そこに、文具と本を扱うK商店があった。自販機もあったな。
そのK商店店主の孫たちを、彼は後に、塾講師として教えた。
かの孫たちの母親が、K商店店主夫妻の娘だったそうな。
もう一人は、店主の息子さんの娘さんだったという。
K商店の東隣は、これまたKさんという方の営む煙草屋さんだった。
こちらの2階は下宿となっていて、O大学生が数人住み込んでいた。
そのうちの1人は、かの小説家となった少年のサークルの先輩。
教育学部を出て、県教委の要職を務め、最後には校長になった。
中学校で教えておられたはずが、なぜか最後は小学校長にの巻。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
三差路の周囲には、後の作家の人生に影響を与えた人が集中していた。
映画監督K氏、K商店の孫たち、そして、Kさん宅の下宿の先輩O氏。
そうか、わかった!
あの三差路の合言葉は、Kだったのだ!
40年以上たって、やっと気づいたぞ!
・・・ ・・・ ・・・・・・・
あの合言葉Kと先輩の頭文字O。これで確実に、整ったのである。
名前だけの「自由」をKO、つまり「ノックアウト」できたのだ!
・・・、ってよ!
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