第58話 ライフワークとしての武道 VS ・・・
彼は、大学卒業後3年目にして、自由の森の中堅幹部職員となっていた。
自由の森の移転事業に、必死に取組んだ。
子どもたちの保護者代理、父親? の如き役割を目指して、まっすぐに。
目指すだけなら、達成できなくても、いい。
要は、その姿勢が大事なのである。
一「生」懸命やれば、子どもたちはついてきてくれる。
せっかくの新天地じゃないか。
彼らも、彼女らも、いずれはこんな新天地で、家庭を築いていく。
その時のための何かをつかんでくれたら・・・。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
彼は、次から次へと、その年度、子どもたちのために何かを行った。
彼には、ライフワークとして幼少期から取組んでいた武道があった。
剣道。決して「剣術」ではない。
そんな「術」のレベルに達することもね。
彼は、幼い頃から「剣道」に取組んでいた。
それを、管理棟2階の集会室で小学生を集めて、「稽古」を始めた。
週3回、夕方に。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
後に作家になったかの人物は、その稽古とやらには、一度も出なかった。
部屋の中で、じっとしていたのだ。
彼は結果的に、剣道に取組んだことなど、一度もなかった。
そんな職員の奨めるものに、得るものなんか何があるかよ!
ってか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます