第52話 3棟の均質な「寮」。そして、2棟の職員宿舎。
丘の上に移って、名と体(たい)だけは何とか合わてのけた、自由の森。
名は体(たい)を表す ~ 小学生の「ガキ」あたりでもわかる慣用句や。
言葉を覚えた「ガキ」でも、何とかのひとつ覚えで使えんことはねえよ。
だがなぁ・・・、
名は体(てい)を表す ~その名が実態を正確に表しているという定義で。
同じように書いても、読み方を変えれば、あら不思議。
ろくに体裁を表していないシロモノも、いくらとある。
それが、移転後間もない自由の森の「現実」であった。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
理想に燃える若き児童指導員は、その地に3つの「家」を築こうとした。
だが、その「家」のネーミングは、「寮」。
その時点で、何だかな感はあるかもしれんが、先に進めましょうかいな。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
その各寮の建物の作りは、まったく同じでありました。はい。
真ん中に食堂と調理場、東と西に各各子ども部屋。定員4名。
キッチンの東側には、向きを変えて、例の風呂がございます。
部屋の向いには、トイレ、倉庫、洗濯機、洗面所もあります。
そしてさらに、東端と西端に2か所、ワンルームが計4か所。
そこが、住込みの職員住宅。風呂トイレ共同の、一人部屋ね。
さて、そのユニットの2つは、1階と2階に。室内階段なし。
だって、「家」が違うのだから。階段は、外に設置しますね。
もう一つは、さらに丘の中腹に。ここは、平屋づくりでして。
2階の園舎と平屋の園舎の中間の西側には、職員住宅2棟が。
そのうち1棟は、次期園長夫妻と子どもさんの「家」となる。
もう1棟は、後にかの児童指導員氏が結婚して営む「家」に。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
浜田省吾の歌じゃないけど、
まさに、ここがみんなの Promised Land(プロミストランド)!
希望が丘ニュータウンならぬ、
これぞ「自由の森」!
ってか?
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