第48話 免罪符2~人間としてよければ

 自由の森は、人間性を大事にする場所です。


 大学に行けなくても、進学校に行けなくても、人間としてよければ、仕事を見つけて家庭を築いて幸せな生活ができれば、それでもいいではないか。


 学歴だとか、能力とか、所得とか、財産とか、いろいろあるけど・・・、

 人間としてよいって、素晴らしいことではないですか。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 自由の森の言語能力は、確かに高いのです。

 ほら、英語でも勉強するでしょう。あれね。


仮定法


 一瞬、仮定法と打とうとしたら「家庭法」って、パソコンが読みかけた。

 そちらの方が、ある意味、当たっていたかもしれないね。

 とりあえず、家庭法は言うに及ばず、仮定法をマスターするのは、結構大変なのよね。英語をはじめ外国語もそうやが、母語である日本語だって、そうや。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 しかし、かの元入所児童氏は、その言葉の欺瞞を見抜いた。

 彼は、言う。


 そんなものは、無能の戯言に過ぎない。

 能力がない、つまり、問題を解決する能力もなければ社会性もない者が、満足な定義もされず反証不能な人間性という言葉を錦の御旗に、相手に言い訳をしてこちらの言い分や不作為に目をつぶれとわめいているだけである。

 おまえらに、それだけの能力も社会性もないのは明白だ!


 彼は、事あるごとに何度も、そう言っていたという。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


すばらしきかな、家庭を夢見させる仮定法。

 こんなにぃ~、ためを思っているのに、つれないなぁ、なはぁ~!

ってか?

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