第37話 自由の森の人造バター

 さあ、今どきの連休最後の日は、普通の日曜日。

 昔、養護施設の入所児童だったおじさんは、プリキュアに大忙しや。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 さて、今やプリキュアおじさんがプリキュアに張り切っている時間。

 昭和50年代の、自由の森の朝ごはん。


みんな大好き、洋朝食!


 というと大げさだけど、要は、みんな大好き・パンの日。

 なんでパンかというと、要は、給食の職員は休日だから。

 交代で人を雇えるほど、要は要は、人件費がないってよ。


 それを奇貨として、ね、みんなでお部屋で食べましょう。

 いかにも、家庭ッて雰囲気を味わおうね、ってことだよ。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


朝は、女房のねぎを切る音で目覚めたい。

 ↑ 昭和の男の結婚生活像、だってよ。


 これをかの元入所児童氏は、こう切り捨てた。


くだらん郷愁論に過ぎん。飯など、どこでも食えるわ、ボケ!

体裁整える程度の役もせん、ゴミのような情緒論に過ぎんわ。


 かくして彼は、今も独身であります。

テメエのことはテメエで!

 それが、彼の人生訓なのであります。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 さて、彼をしてそこまで言わせるようになった引き金は、これかも。


マガーリン少佐

 ↑ ソ連の宇宙飛行士・ガガーリン少佐じゃないよ。


 そう、自由の森のバターは、腎臓バター、もとい、人造バターのマーガリン。

 要するに、経費節約の一環です。


 子どもにあまり美食をさせてはいけない、って言われるよね。

 マーガリンを使った理由は、ひょっと、単なる節約じゃなかったのかも。


・・・ ・・・ ・・・・・・・

 

 バタ臭い? バターの味を覚えるより、

女房のネギの音で目覚める情緒のすばらしさを!

ってか?

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