第26話 年端のいかぬ保母に権威を与えよう、の巻

 年長の、それも中学生や高校生と、短大を出て間もない保母。

 年の差は数歳。

 兄弟姉妹でも、そのくらいの年齢差はいくらもある。

 だけど、仕事とはいえ、保母。

 つまりすなわち、「母」の代わりってわけや。

 男性の場合「保父」と呼ばれたりしていたとも。

 場所や時期によっては「男性保母」という呼称もあったとか。


 もちろん、そんな呼称を今時使ったりはしていないよ。

 かつての看護婦さんが看護師になったみたいに、だね。

 男女・性別不問。「保育士」ってよ。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 保母さんと言えば少しかわいらしいイメージだけど、保育士となるとね。

 弁護士、公認会計士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、税理士、・・・。

 後ろに「市」ではなく、「師」でもなく!

 なんと、「士」のつく仕事になっちゃったのねん。


 ちなみに、私がさっき挙げた職業、「サムライ業」っていうのよね。

 ほら、あったっしょ。

 江戸時代の「士農工商」てぇのが。

 つまり、おサムライさんを示す言葉ってことなのねん。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 母代わりなんて、土台、無理。

 短大出て間もないネエちゃん風情に何ができるかと怒る元入所児童氏もいるぜ。

 そりゃあ、困ったな。なんか、手を打たねば。

 差別創出にかけては超一流のコーセーショー、しっかり知恵を絞ったと見える。

 男女平等の視点から、その解決策ができたようである。


 サウナに入っていたわけでもなかろうが、整ったみたいだぜ。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 その名もずばり、「保育士」センセイ!

 折角なので、サムライ業にして権威をつけてやろう、ってか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る