第25話 日中は、休憩時間

 自由の森の大人たちの仕事は、いろいろあるねん。

 だけど、一番多いのは、子どもたちと接する仕事。

 朝から夕方までで完結する仕事ばかりでは、ない。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


職員が寝坊なんて、子どもらに示しがつかんでしょうが!


 朝は6時30分より前!

 カッコウのレコードの前に起こされます。

 そして、準備。

 特別に身だしなみを整える必要はないけど、寝起きでは・・・、ね。


時刻は、6時30分。いつものように、カッコウワルツが全館に流れます。


 何とか起きたうら若き女性たち、今度は子どもらを起こしに参ります。

 それから、朝食。仕事しながらの食事。

 仕事と食事時間を兼ねるのねん。

 ぼろい商売のような、ブラックな仕事のような、そんな業務。

 小学生以上の子らが学校に消えれば、朝礼。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 それから夕方までは、こうよ。

子どもたちが自由の森に帰還するまでは、何と、休憩時間!

 だって、業務がないじゃん。だから・・・、

ここで、休憩! 自由時間!


 昼間にぶらぶらしてもいいわけだけど、そこまでの気力はわかないわな。

 住込みの部屋で時間をつぶすくらいしかないのか。

 あるいは、他の用事を済ませに出かけておくとか。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 せめて、昼間くらいゆっくりさせてあげなきゃ。

 

労働基準監督署に睨まれないように、休みは与えておかなきゃ。

労働組合なんか作られちゃ、かなわないや、ってか?

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