第20話 そして、木曜日の、昼。

 今日は、木曜日。

 小学生以上の子らは皆、学校に行っております。

 ただし、定時制高校に通学する子が何人か、残っています。

 もっともそれは、昭和の終り頃からの傾向ね。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 ある成績優秀な(はずの)子が、県立の進学校に不合格になった。

 それで、とりあえず高校に行かせようということで、そうなった。

 それがきっかけで、猫も杓子も行かせるようになった。

 そのきっかけとなった元児童さんは、当時の自由の森の対応に、

 今も怒りと不信感を持っているらしい。

 ま、それは、置いておきましょう。

 腹が減っては、戦どころか先にも進めませんからね。


・・・ ・・・ ・・・・・・・

 

 さっき述べた方以外には、アルバイトを始めた子も、いました。

 でも、みんながいつもアルバイトをしているわけでもないのね。

 アルバイトをしていても、平日休みだってあるわな。

 そういう場合、喜んで、残るのよ。特に、木曜日は。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 先の元児童の人、当時の担当職員を無能とみなしていたみたい。

 くだらない情緒論・郷愁論しか述べられない実務能力ゼロって。

 しかし、そんな職員さんでも、ちゃーんと、わかっていたのよ。

 彼らが木曜日、なぜか朝から出て行かないその理由(わけ)を。


昼の献立 サンドイッチ、コーンスープ、サラダ


 こんな感じだったみたいです。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 パンを食べるためだけに残っていないで・・・、ってか?

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