第6話 木曜日の朝ごはん~海苔佃煮と、貝の味噌汁

 木曜日は、魚介類の日。

 ごはんとみそ汁。これは定番。

 付合せに、隣県西部の会社の海苔佃煮。


アラ!


 その瓶のシールにはなんと、パンにも塗るとよいと書いてある。

 こんなのパンに塗って食べるとか、どうかしているよ。

 そんなことを思っていたのは、今や酒飲みのおじさん。

 今では、それで十分酒のつまみだろうな。

 なんせ、日本酒のつまみにチョコレートなんてやる御仁だからな。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 それはともあれ、アラばかりがウリじゃない。

 味噌汁も、これに合せてか、アサリの貝が入っているのね。

 時に、ガリっと歯と歯の間で音がする。

 要は、砂が抜き切れていないわけや。

 こんなことに巻き込まれたら、なんか、嫌なのよね。


 今時貝の味噌汁なんて流行らないのも、今さらながらわかる気がするよ。

 アラって、あの頃はそんなに好きになれなかったのよ。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 だけど、ふと思ったのよ、たった今。

 受験生ブルースでもないけど、さぁ、

 砂をかむような味気無さも、人生には必要なときがある、ってか?

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