第3話 月曜日の朝ごはん~たった5枚の味付海苔から

 自由の森の朝ごはん。

 平日の月曜日から土曜日までは、米食。

 当時の学校給食はほとんどが、パンかあるいは麺という時代。

 自由の森は、そんな時代にあらがうかのように、米食を提供していた。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 月曜日。

 朝7時15分には、朝食が始まる。

 今日の献立。


ごはん(白米に麦入り)、みそ汁、味付海苔、たくあん


 なんだ、味付海苔かと笑うなかれ。

 これこそが、味のない飯を上手く食する魔法の黒い物体。

 たった5枚の味付海苔は、子どもたちの不満を抑えてくれる。

 食べ物の恨みは恐ろしいと言う。

 そんなこと、自由の森の運営者は十二分にわかっている。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 自由に向けて、まずは朝飯。

 自由のための戦いは、味付海苔から。

 味付海苔は、自由へのパスポート、ってか?

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