児童発達支援と放課後デイー集団療育ー


年長の秋頃

就学後に通う放課後デイサービスを決めるため、福祉事務所から”障害者のしおり”を受け取った。


しおりには施設の名称・住所・連絡先は記載されているものの、ホームページのない施設が多く、ある程度絞るのに時間がかかった。


利用できる施設は2ヶ所まで選べるので周囲からも情報収集。


と言っても、放課後デイを探している人は1人しか知らなかったが・・・。



そして選ぶのに時間がかかった理由はもう一つある。


施設によって活動内容が全く違うのだ。


勉強に力を入れている所、ダンスに力を入れているところ、運動全般に力を入れているところ・・・。


どこを選べば良いのか分からなかったが、やっぱり大切なのは息子と施設の相性。


例え息子がダンスをメインに通いたくても、実際の雰囲気や先生と相性が合わなかったらどうなるだろうか?


その反対で例えダンスが嫌いでも、実際の雰囲気や先生と相性が合えば楽しめるかもしれない。


などなど色々考えたが、結局は見学や体験に積極的に行くしかない。


そう思ってまずは近所にある施設から順に足を運んだ。


やっぱり近所だと同じ学校の子もいるかもしれないしね。


そうしていると息子が気に入った施設がすぐに見つかった。

(合わないんだろうなぁ~と思う施設は息子の態度ですぐに分かった。)


その施設で話を聞いていると放課後デイサービスだけではなく、

未就学児が通える”児童発達支援”も行っていると言う。



”児童発達支援”?

何やそれ?



聞き覚えのない名称に戸惑う。

(のちに個別療育を受けている施設から”児童発達支援”についての説明を聞いた資料が出てきたが、当時の私は何がなんだか分からない状態で聞いていたのだろう。)


集団療育だそうで、私は既に個別療育に通っていることを伝えると「同時に通うことが出来ますよ」と言われた。


しかも未就学児は利用料無償化の対象だ。

 ちなみに息子の個別療育を受けている施設は健康保険証を使って通っていたが、

 児童発達支援(放課後デイサービス)は受給者証をいうものを使って通う。



私は息子の居場所が増える喜びでいっぱいになり、すぐに手続きを進めた。

(施設のルールによっては同時に通えない場合もあるので確認が必要。)





時期的に、児童発達支援も放課後デイサービスも同時に申し込むことが出来た。


まずは、個別療育を受けている施設で精神科の先生に医師からの意見書(文書料必要)を作ってもらい福祉事務所へ。


意見書は1日で作成できる施設もあれば、2週間ほどかかる施設もある。


残りの必要書類は、福祉事務所で指示をいただきながら記入。


そして福祉事務所の人から、息子が日常生活でどの程度助けを必要としているかを複数質問される。


例えば、お風呂や食事などを全て一人で出来るのか、一部介助か、全介助か。


その回答内容によって、児童発達支援や放課後デイサービスに通える日数が変わって来る。


息子の場合は月13回まで。


これは最高回数だったので、息子の状態によっては日数を減らされるということだ。





手続きはあっさり終わり、待つこと1週間ちょっとで自宅に受給者証が届いた。


あとは通いたい施設に行って、受給者証と印鑑を持っていく。


そして施設が手配した書類(契約書や重要事項説明書)の記入を行って利用開始。


息子の場合

児童発達支援は1ヶ所の施設を利用させていただくが、

放課後デイサービスは2ヶ所の施設を利用するため、利用日数の多い施設の方で”上限管理”の手続きが必要になった。


上限管理の手続きと言っても、1枚の用紙に記入するだけだ。

(私たち利用者の利用限度を超えないように調整してくれる手続きだと聞いた。)


市に支払う利用料金は、最初に記載した通り児童発達支援は無償。

放課後等デイサービスは、所得にもよるのだが月額五千円弱くらいだった。

(2ヶ所の施設で月13回までなら何回通っても月額料金は同じ)


それ以外には、施設への直接支払い分(お菓子代、活動費など)がある。


参考までに少しだけそれぞれの施設のことを紹介。


《Z施設》

 送迎無料サービス有り

 日にち:平日のみ

     好きな曜日を利用可能(前月締切日までに利用日を提出)

     例えば一週目に3回利用して、二週目に1回利用なども可能

 時間帯:学校終了~18時まで(長期休暇は10時~16時)

 持ち物:水筒

 連絡帳:紙ベースでやりとり



《Y施設》

 送迎無料サービス有

 日にち:学年によって曜日が決められる(週2回)

     土曜日は活動内容が異なり、先着限定で利用可能

 時間帯:学校終了~17時まで(長期休暇は1時間半~2時間程)

 持ち物:水筒・上靴

 連絡帳:アプリ(当日の写真も共有してもらえる)




息子は最初Y施設のみ通いたがったのだが、私の気持ちとしては利用時間帯が短い・・・

それに曜日も固定かぁ・・・と感じてしまい、第二候補のZ施設も利用することに。

(結局はZ施設も楽しんでいた。)


月13回だけど五千円弱で通えるって・・・すごくないか!?


しかも保育園では朝私とお別れする時に泣いちゃう息子が、Z施設もY施設もすんなり私から離れて遊びに行ったのだ。

すごい・・・!!


どちらの施設も施設内だけの活動ではなく、公園にも連れて行ってくれるし

お勉強だってするし、自宅では簡単に体験できないことだってやらせてもらえる。


これは楽しいわ・・・。


保育園ではなかなかできなかった友達が、どんどん増えていく。


本当に息子にとって大切な居場所になった。


そんなこんなで、児童発達支援に通えたのは就学までの3ヶ月間だけだったが、正直もっと早く知りたかったなぁ~と思った。


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