文章の日本語的な修正について

正しい日本語に直すとは?


 まず校正すると言って、誰もが始めることは、文章を修正することだ。

 言い回しであったり、誤字脱字を、正しい表現に直す。

 平たく言えば「正しい日本語に直す」といったところだろう。


 だが、正しい日本語とはなんだろう?

 日本の言葉か? しかし、実は日本の公用語は日本語ではない。

 マジか?! と思うだろうが、マジだ。


 裁判所では日本語を用いること、そういった規定はある。しかし、日本の公用語は日本語であるなんてことは、法律のどこを探しても書いてないのだ。


 正しい日本語なる公用語としての日本の言葉があるわけではない。そして正しい文法がたった1つだけあって、この表現でこうしなさいという強制もない。


 日本語は「使えりゃいい」で、なんとなくやってきた言語なのだ。

 まずはそれを理解しよう。


 ここでようやく、文章を修正する「正しい日本語に直す」という校正の目的が見えてくる。この「使えりゃいい」の状態にすることだ。


 日本語を「使えてねえだろ」から「使えてるね」にする。

 これがここで語られる「校正」とその意味になる。

 まずはここを共通理解にして欲しい。


 では「使えてるね」とはどういう状態を指すのか?


 それはズバリ、作者の考えていることが伝わっているかどうかだ。


 もっと詳しく言うと―― 

「わたしの考えていることが、正確に相手に届く文章」にする。

 これが「使えてるね」という事だ。


 ・読みやすいこと

 ・わかりやすいこと

 ・内容が破綻してないこと


 これらの要件を満たしていない文章はかなり読むのがキツい。


 正しい日本語に直すとは、文章を機能する状態にすることだ。

 言葉も所詮しょせん道具だ。曲がってたり折れてたりしたら困る。

 なのでそうなってないか、チェックして、なっていたら直す。


 この校正の雑想には、基本的なことしか書かない。

 応用はない。


 日本語を始めて学ぶ気になって、どんなに下らなく見えることでも、読んでみて欲しい。きっと役に立つ。私がこれから書くことは、絵でいえば真っ直ぐ線を引く、ちゃんとした丸を描く。そういったところから始める。

 本当に本当の、ガチの基本から始める。


 文をどれ位の長さにして、句読点をどこに打つのか?

 読みやすい語順に組み替えるには、何を見たら良いのか?


 てにおはの使い方、「が」と「は」の違い、段落のたて方。

 誤解されやすい文章は、どこに問題があるのか?


 私は美文を作ろうとはしていない。

 道具としての文を作るやり方、それを説明しようとしている。


 では、一つ一つやっていこう。

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