【雑談枠・リラックスBGM】焚火をしながら苦情マロ数だけマシュマロを食べきるまで終われない配信

「皆さんお元気でしょうか。初めてのソロ配信始めていきます」


[で、何しとるん?]

[何かガサゴソ言ってるし]

[マイク遠くない?]


「マイクが遠いのは仕方ないですね。今とある高原のとあるキャンプ場に居るんですよ」


[草]

[なにしとん]

[風の音が聞こえる]


「今日はいい感じに晴れてますし星が綺麗に見えそうですね。あ、今はテントの設営してます」


ついこの間フィスコ内で話したキャンプファイヤー配信を、俺は週末に実行することにした。


ちゃんと運営さんからの許可ももらっている。


「よいしょっと。さて、一段落つきましたし今回の企画の説明しますね」


ホームセンターで買ってきた木材を細かい物から設置していく。


「あの初配信の後ですね。俺のヴィッターのマシュマロにとんでもない数のマシュマロが届いたんです」


[うん]

[そうだろうな]

[でしょうね]


「苦情マロが9割だったんですけど、今回は苦情マロの数だけマシュマロを食べていこうと思ったんですよ」


[唐突に苦行始まってない?]

[お前…修行僧だったのか]

[太るぞ]


「なんとですね、苦情マロは1000件超えてました。ちなみにマシュマロひと粒で大体3キロカロリーって言われてるんで、大体3000カロリー…成人男性の1日分の摂取目標カロリーより少し多くなるくらい食べることになります」


[なんでVが大食い配信してるの?]

[死ぬぞ]

[絶対飽きる]


「飽きないように色々用意はしてきましたから大丈夫です。吐いたらゴメン」


木を組み終わると、早速マッチで火をつける。


「焚き火をするときは細い薪から火をつけて少しずつ太い薪に火を移していくのが基本なのでこれから焚き火したい人とかサバイバルしたい人は覚えておくと良いですよ」


[サバイバル教室かな?]

[基本やね]

[これを知らなかった小学生ワイ、林間学校で火を起こせなかった]


「よしっと、火が消えないようにして後は大きくなるのを待ちますか」


火が少し大きくなるのを見届けると、一袋目のマシュマロを取り出す。


「というわけでまずはそのままマシュマロを頂きます」


[試合開始!]

[レディ! ファイッ!]

[ゴングが鳴った]


「何気にマシュマロ食べるの初めてかも。頂きます」


[マ? まあ珍しくはないかな?]

[ちゃんと頂きます言えててえらい 桐藤カノン]

[桐藤の姉貴ぃ!]


「ほむ……おお、ふわふわ、ほんのり甘い」


初めて食べるマシュマロの食感を堪能する。


「……(´~`)モグモグ」


[食う方に集中するな]

[実況しろ]

[食レボよろしく! 桐藤カノン]


「ふぁ!? きりふひはん、いふぁんでふあ」


[こいつ…ww]

[口いっぱいに詰め込んでやがる]

[うーん、カワイイ! 桐藤カノン]


コメント欄に小波灯の生みの親、ホロエコ1期生の桐藤カノンさんがいるのに気づいて慌ててマシュマロを飲み込む。


「んぐ…初めての食感で新鮮でした。ふわふわの食感とまろやかな甘味が面白いです」


[よく出来ました 桐藤カノン]

[保護者気取るな提出物やれ 海原すい]

[は? なんで貴様がここに? 桐藤カノン]


「ん、海原さんも見てるんですか。ありがとうございます。あと桐藤さんはちゃんと提出物出してあげてください。困るのはマネージャーさんですよ?」


[はい。終わらせてきます 桐藤カノン]

[強い]

[私が代わりに見ておきますから 海原すい]

[おいウチの息子に手ぇ出すなよ 桐藤カノン]

[私のことなんだと思ってるんですか!? 海原すい]


「お二人とも仲が良いんですね。ほむっ」


コメントの動きを見ながらマシュマロを放り込む。


「とりあえず飽きるまでこのまま食べ続けようと思います。……おっと、ちょっとお待ちを」


[ん? どした?]

[トイレか?]

[大丈夫かー? 海原すい]


火が十分大きくなってきたので、持ってきたマイクを近くに設置する。


「よっ、このあたりでどうかな? どう? 聞こえる?」


パチパチと火の粉が弾ける音が上手く入っていると良いんだが。


[ナイス!]

[聞こえてる!]

[リラックスBGM?]


「そうそう、焚火の音がリラックスに使われてるって聞いたからやってみようと思って」


[マシュマロも焼けて一石二鳥]

[こういう雑談枠はあんまりないよな]

[とりま寝ていい?]


「というわけで苦情マロ全部食べるまで終われない配信はじまるよー」



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「100粒位食べた」


[よく飽きないな]

[気に入った?]


「いや、そろそろ飽きてきた。というか今まで飲み物飲んでない…」


[口パッサパサなるで]

[水飲め]

[マシュマロココア作れ]


「お、察しが良いね。飲み物はマシュマロココアですね。こっちのほうが効率的に消費できる」


[口の中あまあまだろ]

[よく飲めるね]

[甘党?]


「甘党かはわかんないかな。辛いのも好きだししょっぱいのも好きだよ」



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「さて、焼きマシュマロを食べたところで、今度はマシュマロをチョコとクッキーで挟んだスモアを作りつつ、話すネタが無くなってきたので本格的にコメントに頼ろうと思います」


[後何粒だよ]

[というか胃大丈夫?]

[普段なんの仕事やってるの?]


「マシュマロはね、小さめのやつ買ったから多分食べ切れると思う。そろそろ半分超えるかな。公式スタッフとして働いてる時以外は他社様への交渉とかやってる」


[そう言えば前職は貿易会社だっけ]

[交渉とかコミュ力ないから無理だわ]

[忙しそう。ずっと外回りってことでしょ]


「そんなに忙しいってほどじゃないよ。俺以外にもたくさんいますし、前職ほどは全然」


[ブラック企業トークしよ]

[窓ちゃんと気が合いそうだね]


「前いたところはずっとパソコンの前にデスクワーク続ける感じじゃなくて、ひたすら交渉に行く感じだったよ。アメリカ飛んだらその足で今度はメキシコ、とか」


[海外行けるの裏山]

[英語ペラペラってことか]

[ホワッツ!?]


「メキシコは結構思い出あるよ。ホテルで取引先の人と話したあとにその人が目の前でマフィアに誘拐されたり」


[想像の60°上行ってる]

[え? 嘘でしょ?]

[流石に冗談だろ]


「その後マフィアと取引先の警備部門が銃撃戦を起こしたりした。正直死ぬかと思った」


[ヤバすぎ]

[辞めて正解]

[よく生きてたね…w 海原すい]


「海原さん…笑い事じゃないんですよこれが。実はね、……撃たれちゃったんです」


[ふぁ!?]

[まじぃ?]

[え、だいじょうぶなのそれ]


「幸い命に別状はなかったんですよ。みなさんもメキシコに旅行行くときはお気をつけを」


[むり、絶対行かない 海原すい]

[怖すぎ]

[日本はつくづく安全な国だ…]



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こうしてブラック企業トークなどで場をつなぐこと10時間。焚火の火は消え、風が冷たくなってきた。


「えーみなさん。配信開始から約10時間が経過しました。そしてとうとうマシュマロが底をつきました」


[おめ!]

[1時間100個ペース…おつかれ]

[なかなか濃い話が聞けた]


「皆付き合ってくれてありがとう。――さんと――さん、あと――さんは多分配信開始時からずっといたよね? 付き合ってくれてありがとう」


[お、おう。たまたま暇だったし]

[よく覚えてるね]

[面白かった]


「面白かったって行ってもらえると配信者冥利に尽きます。では今日はここまで。ご視聴ありがとうございましたー」



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先日、支援者様限定で藍原葵ちゃんの番外編「澄んだ青は朱く染まる」を投稿させていただきました。


葵ちゃんが漣に壁ドンしてもらう話です。そして第2章の情報も一部入っています。興味がある方は下のリンクからぜひお読みください。(最早深夜テンションで怪文書の勢いですが、ご了承ください)


https://kakuyomu.jp/users/harubiyori/news/16818023213615588155


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