第2話アカウト主の生い立ち②

キーンコーンカーンコーン。



学校が始まるチャイムの音。



今日も平和な1日が始まる。




「今日は、このブロックを使って計算をしましょう。」



「「「はーい!!!」」」



あれから成長し、小学1年生となった。



今は算数の時間。



私は皆の様子を伺い、それから物事を始めた。


キョロキョロと皆の事を見てから作業に入った。



「分からない……」


皆がやってる計算が解けないのだった。


ごく普通の計算が皆より遅く終わる。


1人だけ置いていかれる、そんな感覚だった。


小学2年生になっても、3年生になったとしても、計算をする時の指使いが取れなかった。



「……どうして自分だけ出来ないんだろう。」



その違和感は、年齢が上がると共に、増していった。


また、注目されている事がとても苦手だった。


自分に視線が集中しようものなら、パニックを起こして、泣いていた。



「……どうして自分は……」


これも年齢が上がると共に、違和感が増していった。



親には、言わなかった。


これが普通だと思って生きていたから。



誰にも言えず、抱え込んだのだ。



その違和感は、現在17歳になってもあるままだった。



「苦しい……」


ただ、幼い頃から違和感と、苦しみだけが募っていっただけだった。

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