生い立ち
辻本 寧緒
第1話アカウト主の生い立ち①
ほぎゃー、ほぎゃー、赤ん坊の泣き声がする。
「お母さん、産まれましたよ。女の子です。」
本来なら、母親に抱き抱えられるだろう。
だが、私は違った。そのままNICU、新生児特定集中治療室に運ばれて行った。
体重694g、身長31cmで産まれてきたのだった。
私はいわゆる、未熟児だ。
初の子供が産まれて両親は、嬉しかったみたいだが、瀕死の状態だったので、泣きながら、医者に助けを求めたらしい。
ミルクを飲めたはいいが上手く消化出来ず、手術。
目が見えなくなるかもしれない。そこでも手術。
発達障害があるかどうか分からないから、心理検査をする。
こんな感じで、病院や手術、入院は慣れっこだった。
寧ろ、何故病院が怖いのか分からない程に、慣れていたのだ。
私は、生きれたのは幸福かもしれない。
けれど、死ねなかったのは不幸と呼んでも良いだろう。
今は生きていて苦しい。
「普通じゃない」ことにも苦しみ
いじめからも苦しみ
親からの虐待にも苦しめられ。
誰にも話せず、居場所も無く、自殺を試みるが、怖くて死ぬ事が出来ない日々。
そんな事にはなる事を知らない私は、呑気に生活を送っていた。
作者ネオがこの事に気がつくまでは、もう少しあとのお話━━━━━━━━━━━━━━
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