　妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。

　妖精なので、ほとんどの人間には見えない。

　ぺぺが本殿へ行くと、小さな神様と眷属達がなにやら眉間に皺を寄せながら話していた。何か問題でも起きたのだろうか。

「どうしたの？　何かあったの？」

　ぺぺが尋ねると、皆大きく頷く。

「エス、エヌ、エスというものらしいのだが、それに関しての願いが最近多くてのう。皆分からないのじゃ」

　確かにぺぺも分からないなーと思う。

「出来れば、わしらにも分かるように説明してもらえるとありがたいのだが」

　誰も詳しく分からないため、どう扱っていいのかわからないようだ。

「いいねが増えますようにという願いは、どういう意味なんだろう？」

　小さな神様達が首を捻っていると、

「いいねってたくさん言ってほしいんじゃない？」

　とぺぺが答えた。

「おお！　そういう意味か！　褒めて欲しいのだな」

「じゃあ褒めてもらえるように力を貸してあげなければ！」

　そう言って小さな神様達はドタバタとどこかへ散って行った。

　それを見ていた八咫烏のやっさんがボソッと、

「そういう意味じゃないのだがな」

　と言い、ため息をつくのだった。

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