87日目 ベンチには気をつけて
妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。
妖精なので、ほとんどの人間には見えない。
ぺぺが境内を飛んでいると、一人の老人の男性が境内に咲いている花の写真を撮っているのに気付いた。
良く来る男性なので、ぺぺはいつものように遠くからベンチに座り見ることにする。
何故ベンチに座っているのかというと、理由があった。
老人の男性は毎回花の写真を撮影し、最後は休憩するために近くのベンチに座るのが日課なのだ。
今日もやはり写真を撮り終わるとベンチに座ろうと歩き出した。
ぺぺはすぐに左側へと移動する。それは老人の男性はいつも右側に座るからだ。
以前ベンチで座っていたら、老人の男性の下敷きになったことがあったので、最近は踏まれないように左側に座ることにしていた。
だんだんと老人の男性が近づいてくる。
ぺぺがうれしそうに待っていると、
ブチ!
ぺぺは横からきたおばあさんのお尻の下敷きになり、潰されたのだった。
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