82日目 サンタさんを探して



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 ぺぺは神社を飛び回り誰かを探していた。


 それを見たコマさん達は、気になり尋ねた。


「ぺぺ。誰か探しておるのか?」

「うん。サンタさんを探してるの?」


 ぺぺは住職さんのうちにあった絵を見てサンタさんがいるのを知ったのだ。


「サンタさん? どんな格好をしているだ?」


 コマさんが聞くと、ぺぺは見たままを答えた。


「大きな白い袋を持った帽子をかぶった神様だよ」

「おお、それなら奥におるぞ」

「ほんと!」


 ぺぺはコマさん達が教えてくれた場所へ行って落胆する。


「どうした? ぺぺ」


 そう言ったのは大黒様だ。


「…………サンタさんじゃないし」


 確かに袋を持って帽子をかぶっている。だがまったく違うのだ。


「サンタ? ああ、まあ同じような者だぞ」


 と笑う大黒様に、ぺぺは首をブルブルふり、


「サンタさんじゃないもん!」


 と叫ぶ。


 大黒様は、失礼なやつだとため息をつくのだった。



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