45日目 龍神様に質問攻め



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 今日は朝から雨だ。雨の日はぺぺは嫌いだ。


 それは参拝者がめっきり少なくなるからだ。


 眷属さんの龍さんに雨を止めてくれとぺぺは頼むが、今日は雨を降らす日だから駄目だと言われた。


 納得いかないぺぺは、本殿で龍さんを呼ぶ。


「龍さーん。龍さーん。なんで雨降らしてるの?」


 すると、龍は、


「必要だからだ」


 とだけ言う。


 するとまたぺぺは、龍に質問する。


「龍さーん。神様なんで今日はこないの?」

「忙しいからだ」


 それからぺぺはずっと龍に質問し続けた。


「雨はなんで降るの?」


「なんで龍さんは雨を降らすの?」


「いつ雨は止むの?」


 いろいろ質問するうちに、龍はずっと続いたらたまったもんではないと雨をませた。


 ぺぺは、


「やったー! 雨がやんだよー」


 と言って大喜びで外に出て行った。


 それを見ていた小さい神様は、


「ぺぺの質問は雨をも止ますか」


 と言って笑うのだった。




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