41日目 小さな神様



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 神社には、神様の眷属で見習いの小さな神様がいる。


 ぺぺは見習いの小さな神様に御守りのことで思っていることを聞いた。


「小さな神様ー。御守りっていろいろあるけど、どれがいいの?」


 すると小さな神様は言う。


「どれでも一緒だからいいぞ」


「そうなの? でも願いによって違うんじゃ?」


 ぺぺは御守りを見ながら首を傾げる。


「気に入った御守りを本殿の神様に差し出して力を入れてもらえばよいぞ。これだと思った御守りにすればよい」


 そうなんだとぺぺは嬉しくなり、飛んで行って戻って来ると、


 本殿の前に葉っぱ(御守りのつもり)を置いて、神様にお願いする。


「小さな神様が大きくなりますように」


 それを聞いていた小さな神様は、


「ぺぺ。今、私をいじっておるだろう」


 と片眉をピクピクさせて言う。


 気にしていたようだ。


 そんな小さな神様とぺぺを見て、神様は、


 わはは!


 と笑う。


 そして、ぺぺと小さな神様の追いかけっこが始まったのだった。


「ぺぺ、待てー!」




 

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