31日目 花びらが雨に流される



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 最近のぺぺの遊びは、石の上に花びらを重ねて遊ぶのが好きだ。


 一枚ずつ乗せていくと花びらの塔が出来てきれいなのだ。


 だが、途中必ず邪魔が入る。


 野良猫が踏んでいくのだ。


 ぺぺは、ぶー とふくれてまた最初からやり直す。


 すると、また野良猫がやってきてしらっと花びらを踏んでいくのだ。


 絶対わざとだ


 とぺぺは場所を変える。


 猫が歩けないところでやることにした。本殿屋根の上だ。


 ここなら猫が登って来れない場所だ。


 今度は順調に花びらを積むことができ、あと1枚となった時、


 ザー!


 いきなり雨が降り出した。


 ゲリラ豪雨というやつだ。


 花びらはあっという間に雨で流され、


 ぺぺも一緒に流されたのだった。




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