30日 風鈴を鳴らしすぎ



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 神社の住職さんが、初めて風鈴を飾った。


 ぺぺは、初めて見る風鈴に興味津々だ。


 最初はジロジロ見ているだけだった。


 だが、風が吹いたら、チリンチリン ときれいな音が響いた。


 とてもきれいな音だとぺぺは嬉しくなった。


 そこで、揺れると鳴ることを知ったぺぺは、音が聞きたいがために風鈴を揺らした。


 チリンチリン! チリン!チリン! チリン!チリン!


 あまりにも鳴らすものだから住職さんは、


 「こりゃうるさくてたまらん」


 と言って風鈴を下げてしまった。


 ぺぺの遊び道具は一日で終わったのだった。




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