23日目 波平さん



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 ぺぺはどうにか参拝者に気付いてほしいと思っている。


 そして喜んでほしいと思っている。


 そのことを他の妖精に言うと、ある格好をするととても喜んでくれると教えてくれた。


 だから教えてもらった通りの格好をした。


 すると、ぺぺが見える参拝者の女性の年配の女性と娘がやって来た。


 だからぺぺは、教えてもらった格好で周りを飛び回った。


 すると、ゲラゲラ笑われた。


 喜んでいたが、少し違うと思った。


 ゲラゲラ笑ってほしいのではないのだ。


 何故笑っているのか分からない。


 でも喜んでいるからいいかと 開き直って飛び回った。


 でも、ある女性達の言葉が気になった。


 「ぎゃはは! 波平なみへいさんだ!」


  ぺぺは 結局分からずじまいだった。


 「誰だ? 波平なみへいって?」



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