別日② 虹



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。




 ぺぺは、雨の日はあまり好きではない。


 特に夏の雨は嫌いだ。


 それは、いきなりすごい雨が降るからだ。


 最近の雨は、いきなり振り出してすぐ止むことはが多い。


 この日も すごい雨がいきなり降ってきた。


 ぺぺは ご神木の 楠さん の下に避難する。


 楠さんは、優しい。濡れないように雨宿りをさせてくれる。


 でも、たなに嫌いな雨も素敵なものを見せてくれることがある。



 虹だ。



 雨がやんだ後、すーっと虹がかかった。


 ぺぺはとても嬉しい気持ちになる。


 神様は言う。


「虹は、暗い気持ちを少し明るい気持ちに。悲しい気持ちを少し軽くしてあげて笑顔になるようにしてくれるのだよ」


「だから虹はたまに現れるのだよ」



 ぺぺは、いつかそんな素敵は虹を渡りたいと思っているのだった。




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