第6話 レム レステルに呼び出されちゃった件について



_次の日_


 よく晴れた日、昨日は考え事をしてなかなか寝付けなかった私にはこの世界の太陽はとても眩しく感じた。


 私たちは魔法省に向かって行った。

その歩く道のルリーの顔は昨日と変わっていなかった。


 ....トントン.....


 「どうぞ」

昨日会ったクルメさんだ。


 「こちらでお待ちください。」

大きな広間に通された。少し薄気味悪さもあるがどの家具も木材て作られていて、どこかのお屋敷に招待されたかの様な緊張感が走った。


「お待たせいたしました。こちらへ」


 2枚開きの大きな扉を開けるとそこはまた広間とは違い、色んな物が勝手に動いて物に意思がある様な部屋だった。


「おぉ、こっちだ。」

 手で招いてる1人の40代くらいの男性だ。

ルリーと私は不思議な空間をキョロキョロしながら招く方へ向かって行った。


 「初めましてサニーマリンと言います。」

続く様に、

「初めまして、ルリー ステファマハです。」


「ここに来てくれてまずは感謝を、僕は魔法省、魔法ファミリアの レム レステルだ。」


「私たちに何か用があるとお聞きしまして。」

 マリンが話した。


 「この間の事件の事を聞かせて貰った。君たちは魔法が使えるみたいで少し話を聞かせてもらえないだろうか?まずサニーマリン君から。」


 話すことなんてないし、私はまだこの世界の事も魔法も使えるとは言いがたいのに何を。

(心の声)


「あーー(汗)私はですね、魔法が使えると言うか、最近知ったと言いますか、どこから説明して良いのか分からないんですか、魔法自体はどうやら使えるみたいなんですが、まだいまいち。。。(苦笑)」

 なんとか切り交わしたい(心の声)


「今まで習ったことは?両親も魔法使いでどんな系統だった?どこ出身なのかね?」


 あちゃーこれはやっかいな質問きたー(心の声)


「そうですね、魔法は習った事はありません、先ほども言ったように、最近使えると知りました。この間のはなんて言うかあまり突然の事で良く覚えてません。そして両親はいません。なので両親が魔法使いでどうだったとかわからなくて、私が産まれた時に事故で亡くしたので、そこからは転々としてまして。」

 

 とっさの判断の答えにしては悪くない(心の声)


「そうか。じゃあルリーステファマハ君は?」


「私は。」

ルリーは言葉を詰まらせた。


「私の両親は魔法は使えません。双子の弟も使えません。そして。。。。」

 ルリーの声は小さくどこか寂しげにも感じるか弱い声になっていた。


「魔法の両親から君が?そして双子の弟もいるのか?それは事実か?」


 「はい、弟とは同じ顔をしているので間違いなく今の両親から産まれたんだと思います。ですが、私には幼少期の記憶はありません。弟にはあるみたいなんですが私は小さかったのか思い出せなくて。」


 レムは眉をひそめ、驚きを隠せなかった。


 「魔法はいつから?」


 「気づいた時には既に、使った事はないんですが花や草葉その感情などが入ってくる様になりました。」


 「ご両親はそれを?」


 「両親は魔法を使える事を知っていますが、使わない様にって言われていたし、使い方もわからないので、草や花との事は誰にも言ってないので知らないです。」


 そうルリーが話すとレムは黙り込んで何かを考えているのか、暫く沈黙が続いた。


 その沈黙を破ったのはルリーだ。


 「もう良いですか?用がなければ失礼させて頂きます。」

 ルリーの話し方はまた変わっていて、今度はとごかの令嬢かの様な振る舞い。


 「いや、待ってくれ!」


 「まだ何か?」


 「君たちに共通するのが魔法を習ってないのに魔法が発動する事なんだ。

魔法を習ってない、ましては呪文の言葉さえ知らずに使えるってのがどうにも気になって」


 マリンとルリーは顔を見合わせて首を傾げた。


 「君たち2人どうかな、この街から出てみないか?君達を保護したい。それが魔法省の考えたというより僕の考えだ。」


 「それは具体的に?」

 ルリーが言った。


 「つまり、君たちに魔法を学ばせたい!」


 マリンは

 「はい!是非学びたいです!」

そう即答であった、それはこの世界を知る事ができ次のやるべき事だと直ぐに思ったからだ。

ずっとルリーの家にいるわけにもいかないし!


 「ルリーステファマハ君はどおだい?」


 「少し考えさせてください。」


 「もちろんだ、良い返事を待っている」


 そして、レム レステルの話は終わり、魔法省を後にした。


 「ルリー大丈夫??凄かったな〜あの部屋、ずっとハサミは紙を切って作業してるし!魔法って凄い!」

 そうちょっと浮かれていた。


 「マリンお姉ちゃんはなんでそう平気なの?」


 「えっ何が?」


 「んん、なんでもない、なんか急な事でびっくりしちゃって、」


 そう言って、夕暮れになりかけの街をルリーとその後何も話さずに、ただひたすら家に向かって、夕陽に向かって歩いたのだ。


続く

 




 

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異世界でも謎を解きたい かおり @ramune216

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