本当の幸せとは

ケーキを食べ終えた私達は、先生の事で真剣に話した。先生の家に行く前に警察にも電話したが、対応はしてくれなかった事。先生は私をおもちゃのように、自分の欲の発散にしてたこと。

お兄ちゃんは辛そうな顔をしながらも、ちゃんと話を聞いてくれていた。話終わった時、立ち上がって、“今から警察行こう”と言った。

私は彼の服を借りて、車で先生の近くの警察に行った。受付みたいなところで、事情を話すと、担当の女性の警察官が対応してくれた。

私は、震えながらもその人に今までの経緯を話した。お兄ちゃんは時々、肩を摩り、私が答えられない質問も代わりに言ってくれた。

今日、先生が帰ってきたのを教えて欲しいと言われた。怖いかもしれないけど、もう一度彼に会い、危なそうになったら、このブザーを鳴らすこと。警察とお兄ちゃんがどこかで待っているからと…。ブザーの音が聞こえたら駆けつける。とのことだった。またあの家に行かなきゃいけない…。でも、決着をつけるためだ。私が頑張らないと…。そうは思っていても、体が逆の反応をしてしまう。怖くて震える。先生の部屋に戻る前、お兄ちゃんが軽くキスしてくれた。

「…大丈夫。ちゃんとお前を助ける」その言葉で安心した。

私は家へと向かった、合鍵を持たされていたので、彼がいなくても部屋の中に入ることは可能だった。ほんの少ししか、この部屋を離れていないのに、彼の匂いで私は気持ち悪くなりそうだった…。先ほどのキスと言葉を思い出し、先生を待つことにした。

どれくらい時間が経ったのか…外は真っ暗になってた。階段を上がる音がして、先生が帰ってきたと思った。その通り、乱暴にドアを開けて、帰宅してきた。

私が何気ない感じで部屋にいた事に、先生はなぜかホッとした感じでいて、私のことを抱きしめた。こんな事、今までない。もしかして、先生にバレた?と思ったら、先生は体を外し、耳元で「すぐに気持ち良くしてやるから…」そう囁かれた時、体に虫唾が走った。今、このブザー鳴らさないと…犯される…そう思いながら、手をペンダントにやるが、手が震えて、引きちぎれない…。

それに気づいた先生が、私の首元に目をやった。「そんなペンダント、いつからしてた?前はしてなかったろ?」やばい…ここは誤魔化さないと。「…友達にもらったの。ほら、私、誕生日だし」「ふぅん、男じゃないだろうな?」「違うよ。女友達」「なら、いい。じゃ、始めようか」先生が私に近づいてくる。もう恐怖からか震えているが、先生は、なんの躊躇いもなく、私の服を脱がせ始め、私の体をあらわにさせる。とそこで、先生が手をとめた。恐る恐る目を開け、先生を見ると不機嫌そうな顔をして、「女友達からでも、ペンダントなんてダメだ…」と呟き、ペンダントをちぎった。バラバラになった鎖を見ながら、“これで解放される…”と思った。部屋の中で大きなブザーが鳴り、先生が動揺した。

「…なんだ。この音?」その時、警察官が裸になった私と先生を見て、未成年の性行為で連れて行かれた。お兄ちゃんは裸の私に服を着せてくれた。私は恐怖と安心感で涙が出たが、優しく抱きしめてくれた。これで、恐怖から解放された…。

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