お姉ちゃんside 1

私の妹は本当に可愛い。9つも離れているからか、余計に可愛い。でも、生まれてすぐの時は少し嫉妬してた。

親は妹の誕生にすごい喜び、何かあると私は“お姉ちゃんなんだから…”と我慢させられた事もあった。でも、妹が大きくなり、私を慕ってくれる頃になると、私は妹を溺愛するようになった。

そんな時、お隣さんに3つ離れた男の子の家族が引っ越してきた。私にとって、その子は弟みたいな感じで、妹同様に可愛がっていた。

私には、妹には内緒にしてたけど、彼氏がいた。その人は当時の私からすると大人に見えた。中学生と高校生の違い。たったの3つなのに、あの男の子とは違う。

私達の付き合いは長くは続かなかった。彼が浮気してそれで、バイバイ。

泣きながら帰ったあの日、妹が学校で描いたという私の似顔絵はどこも似ていなくて、だけど、嬉しくて笑えた。どんな辛い時でも、妹が私を逆に支えてくれた気がする。だから、妹を裏切れない。私が妹を守らなきゃ。

何年かして、隣の男の子の成長に驚いた。あんなに幼くて可愛らしかった子が中学生になった途端に成長期とやらに突入したらしく、私の身長を超えて、声も男っぽく鳴り、正直ドキッとしたけど、やっぱり“弟”としてしか見れなかった。

高校生になると、妹も小学生に上がった。ランドセル背負っている妹は激カワだった。もう、私のスマホは妹ので埋め尽くされていた。高校に入って、すぐの頃、お隣の男の子から、告白されたが、正直、男として見れないし、元彼のこともひきづっていた。

1年後、あまりの私への想いが強いことでこっちが折れて、付き合うことになった。周りからは美男美女として、評価は高かった。正直、悪い気持ちではなかった。前の彼もイケメンだったし。私は正直、恋愛はダメなのかもしれない。

でも、好きになる人がそういう人なのだから、しょうがない。彼との関係はうまく行ってる気でいた。でも、肉体関係にはならずでいた。

最初は、中学生だし、興味は当然あるんだろうなと思って、誘惑とかしていたけど、顔を赤くしながらも、私のことが“大事にしたいから”と妙に大人びた態度をとっていた。妹のことも彼と一緒に可愛がっていた。彼も妹を本当に可愛がっていた。彼は一人っ子だったので、いきなり、お姉ちゃんと妹ができた感覚には最初戸惑っていたけど、もう家族同然の付き合いになっていた。

段階を踏むにしても、何年も経った。初心うぶにしても、彼が高校生になっても、私とは肉体関係を持とうとしなかった。私は知ってた。彼が妹とキスをしてること。しかも、私とのキスよりかなり濃厚なキス。私とは外人がするような軽いキス。初心と思わせて、6個も下の妹とするなんて。妹はまだ小学生。このキスの意味なんてわからないでいる。でも、彼はその一度で妹とのキスを終わらせなかった。

私が知らないと思ってるところで、何度もキスをしてた。私が嫉妬に駆られた。あいつが好きなのは私じゃない。きっと妹だ。でも、妹のことは憎めない。だから、私が我慢するしかない。

私は周りからの評価が嬉しかった。顔がよく、私に対しても優しく接してくれる彼の評価がいいことにつけ込んでいたのだ。だから、あいつが妹を好きでも構わない。周りから羨ましがられたい。その気持ちが強かったせいか、表面だけの付き合いになった。肉体関係に進まないことにイラつき、同じサークルの男子と関係を持った。あいつと付き合って以来、セックスに関してはノータッチだったので、久々の快感に溺れ、そいつともセフレの関係となり、お互いがいいように付き合ってたし、あいつもバレなかった。ただ私のことしか考えていなかった。だから、妹が中学生になった時、あんなことがあるなんて思わなかった…。

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