悪夢に決着を…
私とお兄ちゃんは両思いになった。それは私には、とても嬉しい出来事だった。
誕生日まであと1週間。お兄ちゃんの試験合否発表まであと2日。
でも、そんなには浮かれていられなかった…。
お兄ちゃんは私を助けるために、試験は受けたにしても、それが不合格だったら、悲しいから…。あんなにも頑張ってた彼を知ってるから。
そして、初めてお兄ちゃんと結ばれた日。あの人が私の耳元で囁いたのも覚えてる。
先生はきっと、また違った形で私に近づいてくる。でも、怖くて言えない。
誰にも言えないことなのだ。
発表前日、また見知らぬ番号。お兄ちゃんは、今日は大学へ行ってる。
大学を卒業しても、定期的に先生へ近況報告かねて、挨拶へ行ってるらしい。だから、今度は助けてくれない。
ずっとなり続けるコールが怖くて、動揺しながら出ると案の定、電話の相手は先生だった。
「お前って学習しないのな。まぁ、中坊の時も俺が本気で好きだと思ってたおバカちゃんだからね。クスクス…」
馬鹿にされて、頭に血が昇りそうになった…。でも、先生の言うとおりだと思ったら…急に自分があの時、恋してたんだなんて錯覚された気持ちになった。
「…次、会ったら、例の写真を消してください。お願いします」消えそうな声で先生にお願いした。でも、これだけじゃ引き下がれない…。「…警察には連絡しています。次、連絡が来たら、警察にも言います。…だから、写真を消してください」
「はぁ?そんな下手な脅し効かないし。あの男に黙っておけば、それでいいんだよ。またいいことしようよ。俺も今の職場じゃ、可愛い子いなくてさ。お前も色気付いて、抱いてみたいんだよね。昔とどう変わったか…楽しみだ。待合場所は…」
電話を切った後、脅しじゃないってことをわからせたくて、警察に連絡した。
事情を話し、この後、その人と会う事になることを言った。警察は曖昧な回答をしながらも、対応してくれて電話を切った。これで…先生は…
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