お兄ちゃんとの進展

先生から呼ばれ、補導されないように、少し大人びた格好で駅へと向かった。

先生は喫煙所で私が来たのに気づき、可愛がってた教え子との再会を喜ぶ先生のような顔をして近づいてきた。

久々に嗅いだ先生の匂い、嫌でも2年前のことが頭をよぎるし、体があの恐怖を思い出す。

先生は私の肩を抱き、そのままラブホ街へ。部屋に入ってすぐに抱きしめられた。そのままベッドに押し倒され、強引にキスをされた。

先生との関係があった時は、大人のキスで快感があったが、お兄ちゃんとキスするようになってからは、あの時のキスは、ただ初めての時の興奮での快感で、幸福感なんてなかったんだと感じた。

洋服を脱がされ、先生はズボンだけを脱ぐ。そこで感づいた。完全なセックスではない。私の成長した身体を見て、興奮し、出すだけ出して、今日は終わるのだろうと。

「この2年でいい成長だ。あの時はガキの体つきだったが、色気づいて…。さては、他の男に抱かれたか?」ちょっと楽しみながら微笑み、私の乳房から愛撫を始める。私は首を横に振って、目を閉じた。

早く…早く…終わればいい…。ただただ、この人の思うまま抱かれればいいのだから…。そう思いながら、彼のされるまま私は身動きもしなかったし、快感もなかった。とそろそろ、本番になりかけた時、部屋のドアが開いた。

先生も私も何事?と思いながら、ドアの方に目をやると、そこにはお兄ちゃんがいた。“なんで…今日は、試験のはずじゃ…”

そう…お兄ちゃんに助けを求める事が出来なかったのは、お姉ちゃんと別れてまで、やりたかった仕事の試験が、先生に呼び出された“今日”だったのだ。

「なんで、お前がここに…」「ハァハァ…、念のため、君にGPSつけていて良かった。なんか、ここ最近、様子が変だったし、でもそれは俺が試験が近づいていて、寂しいと思ったから…。でも違った。君は俺を好きなはずなのに、大人びた格好で出掛けていくのを、試験会場に行く途中で見かけた。友達と遊ぶにしても変だと思って、急いで試験終わらせて、ここへ来た。お前よくも!!」

息を切らしながら、お兄ちゃんは先生の胸ぐらを掴み、殴った。先生も怒っていたが、お兄ちゃんのあるセリフに固まってた。

「お前が生徒に手を出したことを、警察に知らせた。この子の親友が怖がってないで、話をしたらしい。これでお前はムショ行きだ。」

一発殴った後の先生は、舌打ちしながら、出て行った。「まだ…チャンスはあるさ」そう私の耳元で囁き、その場を去っていった。

上半身が露になって起き上がった私に、お兄ちゃんは見ずに耳まで真っ赤にして、上着をくれた。

お兄ちゃんの匂いがする上着を羽織り、そのままお兄ちゃんに抱きしめられた。

「怖かったろ?」少し手が震えながらも、お兄ちゃんの腕に触れた。

「…大丈夫だよ。まだされる前だったし。助けてくれてありがとう。大事な試験の日だったのに」

「お前が変だってわかった時、あんなにも将来を優先させたかった俺が、試験中、お前のことで頭が一杯だった…。でも、ちゃんと試験は終えてきたから安心しろ。合否よりも今の俺はお前が大事だ。あんなに妹みたいな感じだったのに、いつの間にかこんなに大人になって…」

「お兄ちゃん…前にキスしたの覚えてる?お姉ちゃんがドア越しにいる時に。あの時、凄いドキドキした。お兄ちゃんも私の事が…」そう言い切る前に、キスをされた。これは何の答え?戸惑っている私にこう言った。

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