第30話 花過ぎ、幻視


花過ぎの僕の心は青いまま十六夜ノートにネムフィラ描く




舞い降りた桜の幻視死体在り 腐乱だらけの少年の接吻




足掻いても花も実なき人生に落ちてしまった涙の林檎




上に行くそんな意味さえか細くて花の下枝を拾うばかりで




夜桜と咽ぶ少年くるむ糸 このまま果てて止まればいいのに

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