第5話

9月3日、また女性から電話が鳴った。

また食事に行かないかという誘いの連絡だった。すぐに返事をした。

店に入り、趣味、生活、自分という自分を全てさらけだした。

女性は、「学校に行かないなら、小説、俳句に力を入れてみたらどう?」

と状況を理解してくれた 。

やっぱり好きなんだ。この人のことが。

彼女は恋愛上手なんだろうな。出会いから感じていた。

この後僕の家に来てくれませんか。少し震えた声で言った。

本が散らかっている部屋に彼女が入る。

「やっぱり本が好きなんだね」笑いながら話した。

立て続けに、「私のことも小説にしてよ」と。

驚いた。いきなりにも程があるなと思ったが、彼女のためなら、。

アイディアが頭に浮かぶ。本当に彼女のことが好きなんだ。

匂い、顔、不思議な思想。挙げたらキリがない。

何を考えているかわからないが、しっかりしている。

「小説書けたら後で見せてね。」と嬉しそうに彼女は部屋を出た。

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