【1話完結】彼女と花見と、お団子と。

空豆 空(そらまめくう)

お花見行こっ!



「今日はいい天気だねー!」


 空を見上げて気持ちよさそうに風にあたりながら彼女が言った。いつもにこにこの彼女はさらに今日はご機嫌だ。


「そうだな、やっと暖かくなってきたし気持ちがいい天気だな」


 返事する俺に、彼女はパッと振り向いて


「そうだ! 今からお花見行かない!?」


いい事を思いついたと言わんばかりの顔をして、彼女は唐突にそんな事を言い出した。


 こうやって突然何かを思いつくのも彼女らしい。

ホント、飽きないやつ。


「え? 花見? 今から? まあ、川沿いの桜なら近いし今から行くのもいいな」


「でしょでしょ! 行こ行こっお花見デートっ」


 俺の言葉に彼女は声を弾ませ、さらに嬉しそうな顔をして、俺の腕に自分の腕を絡ませた。


「じゃあ、散歩がてら行ってみるかー」


 彼女も嬉しそうだし、たまには散歩も悪くないかな。


「へへ、やった。よーし、では! お花見の前に大事なミッションをクリアせねばなりません! さて、それはなんでしょー!」


 また唐突な彼女の言葉。彼女は俺の顔を覗き込みながら、いたずらっ子みたいな笑顔で聞いてきた。


「えー? なに? 場所取り??」


「ブッブー。場所はさ? キミとこうして歩きながら桜見れたらどこでもいいけどー、やっぱり、お花見するならお団子食べなきゃねっ! だからぁ、まずは、コンビニに行こう!」


「なんだよ、それー」


 あまりに彼女らしくて笑ってしまう。


「だって、お花見と言えばお団子でしょー。三色団子食べるんだー。後、お菓子にジュースねっ」


「はいはい、嬉しそうな顔して。まったく、桜見るのとお団子食べるの、どっちが楽しみなんだよ」


「えー? そりゃあ、どっちもだけどー、一番は、キミとお花見デート出来ることだよ?」

 

 ヘヘッと笑いながら言う彼女が可愛い。


「そうだな、俺もお前と桜見ながらお前の顔見られるのが楽しみだよ」


 可愛い彼女と見る桜、そんな桜を見ながらお団子食べてる彼女も、きっと可愛いんだろうな。


 今年はいつもより、花見に行くのが楽しみだ。



———————————————————————


もし少しでも面白かったと思ってもらえたら、何か残してもらえると嬉しいです!


連載の方もよろしくお願いします(*´□`)ノ


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〜こんな俺が!?天然・純粋・かわいい猫耳娘と甘々純愛同棲ライフ〜

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【1話完結】彼女と花見と、お団子と。 空豆 空(そらまめくう) @soramamekuu0711

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