第2話 一時保護所の真実②

そんな施設ですが

なぜ鉄格子のない牢屋と

表現したのかについて

お話していきます


私の入所していた保護施設には

部屋に窓がありました

一般的な窓ではなく

[横滑り出し窓]と言うタイプのものでした

窓の中央にレバーが付いていて

それを捻るとロックがハズレ

奥に押し出す形で

少しだけ開くタイプですね

高層のビジネスホテルで

よく見かけると思います


そのレバーギリギリに

太いパイプが突っ張り棒の様に

3本ほどありました

お気づきの方居るかと思いますが

自殺防止ですね


やはり色んな家庭の事情があって

色んな子供が集められています

子供の背丈で

胸あたりにあるの特殊な窓

さらにその手前には太いパイプ

とても事故による

転落を想定しているとは

思いずらいですね…


宿泊できるお部屋と

勉強ができるお部屋

ご飯を食べるお部屋

それぞれ違う場所に

あったと記憶しています


宿泊できるお部屋から

移動する時は

防火扉のような

重い鉄の扉の[鍵]を開け

職員先導で部屋を移動します


これは脱走防止ですね

こちらに関しては

脱走だけではなく

小さなお子さんも居るので

事故防止の観点もあるかと思います


階段にある窓という窓には

部屋にある太いパイプがつけられて

基本開けないので

薄暗く昼間でも

電気を付けるほどでしたね


体育館もあったのですが

当然窓には格子

夏は暑くなるため

大きな扉を解放したりするんですが

正直職員が少ない為に

何か問題が起こるとしたら

このタイミングが

1番何が起こっても不思議じゃないと

今考えると思います


さすがに14,5年たってるので

対策されていると思いますが

職員の数は増えてないでしょうし

目が届かないのは事実だと思います


夏場には外に出て

ホースを使って軽く水遊び〜なんて事も

ありました

こちらは完全外だった為

[私の施設ではグランド等はなかった]

道路側に職員が必ず1人居て

脱走や事故防止の為に

目を光らせてました


この点が少年院や牢屋と違う所ですね

私の経験した施設では

軽度な罪を犯した人が

少年院か施設かの選択肢で

候補に上がる施設でした


かなり素行の悪い人も何人か居て

喧嘩もそんなに珍しくもなかったです


そんな警備が厳重の中

施設で知り合った子と

脱走の計画を立てました


では脱走するとどうなるのか

お話します

計画どうり脱走に成功した私たちは

最初の壁にぶち当たります

お金の無さです

たまたま近くに駅があったものの

自動改札があったため

電車には乗れず

歩いていたら

職員に捕まってしまう

と思った私たちは

そばにあった自転車を盗み

夜どうし走り回って


2人乗りだった為

すぐに捕まり御用となりました


どういうふうに逃げたのか

こと細かく聞かれて

その後部屋からの外室禁止

一緒に逃げた子との接近も禁止

その後保護施設への入所禁止

という処分が決まりました


これは当然だと思うし

若気の至りだったと思います


施設側はその時どんな対応するのか

聞いた話をベースにお話します

まずは当日夜だった為

当直の職員が1人しかいなかったので

その職員が上司?に連絡して

脱走が起きた事を伝えます


すぐに警察を呼び

捜索願を出して

緊急配備をかけてもらいます

それと同時に

家族や親戚に連絡をします


これは自宅や

自宅周辺に逃げ込む

可能性があるからだと思います


1連騒動が終わった後

私とその子は1日1回

職員と面談を

自室で行う事になってました

その時ボソッと


コレで飛ばされるな


職員さんごめんなさいm(._.)m

でも本当に嫌だったの

出入りを繰り返すうちに

何とか逃げれないかとは思っていた

そんな時に

逃げる方法があるんだけど

一緒に行かね?って誘ってくれて

初めて友達が出来た感じがした

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