240721
【2024年7月21日】
「今月末だね」
藍が茹でてくれたそうめんを3人で食べていると藍はにんまりと笑いながらそう言った。
「今月末……藍の誕生日か」
「もうそんな時期なのね」
そのような会話をするには俺たちはまだまだ若すぎる事は承知の上ではあるのだが、年々365日(または366日)が過ぎるのが早く感じられる気がしていた。
「えっ? 違うけど」
「は?」
「間違ってはいないでしょう?」
これまで10数年以上7月31日に藍の誕生日を祝ってきたはずなのだが、俺と千花の記憶違い……なはずは無いと思う。
「あっ、確かにうちの誕生日ではあるけどそう言う事じゃなくて、うちのおじいちゃんおばあちゃん家に行く日の話!」
「「……」」
俺と千花は顔を見合わせ……(最近このような行動をとることが多い気がする)
「「何それ、知らん(知らないのだけれど)」」
「えぇっ!? 去年言ったよ」
確かに去年の夏休みにそのような話をした事は記憶にあるが、日付までは指定されていなかったはずだ。
「スケジュールに関しては今初めて聞いたと思うのだけれど」
「……あっ、そうかも」
「「……」」
大きなため息を吐いた俺たちは藍に宿泊の日程を細かく説明してもらい、各々のバイト先に確認を取り7月31日から8月3日までの3泊4日分のスケジュールを空けた。
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