240711

【2024年7月11日】



「わあ!」


 放課後に藍の部屋に集まって勉強をしていると、机の上を片付けていた藍が何を見つけたのか宝箱を開けた子供のような声をあげた。


「何か良いものでも見つけたのかしら?」


「ふっふっふ〜 じゃじゃ〜ん これ! 懐かしくない?」


 最優秀賞を受賞した小学生が賞状を見せびらかすように両手でノートサイズの用紙を両手で持ってこちらに突きつけてきた。


「プロフィール帳か……」


「そう言えば、小学生の頃に書かされたわね」


「多分探せばどこかにあるはずだよ」


「探さなくて良いわよ。どうせ恥ずかしいことを書いてあるでしょうから」


「黒歴史ってヤツだな」


 俺たちがそう返答すると、藍はニヤリと笑みを浮かべて俺たちにそれぞれ紙を差し出してきた。


「探さない代わりに、今のジュンジュンとちーちゃんのプロフィール書いて」


「マジか……」


 嫌な顔をしてみせた俺たちだったが、数年ぶりに書いてみると意外とノリノリで書いてしまっていた。

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