240528
【2024年5月28日】
「藍さん、次の日曜なのだけど何か予定って入っているかな?」
ピカルん会長の言葉に生徒会室は騒然としました。
「ちょっちょ、ピカルん!? 相手は彼氏持ちよ!?」
「生徒会長とはいえ、アニキの彼女に手を出すのはマズイっすよ!」
「いや、生徒会長とか関係なくマズイでしょ」
ネオちゃん先輩、凛くん、春奈先輩が続け様にそう言うと、ピカルん会長はとても困ったような表情をしました。
「言葉が足りなかった俺も悪いですが、皆さん勘違いをされているかと……」
「勘違い……もしかして、あーちゃんじゃなくてわたしだった!? 気持ちは嬉しいけど、まずは段階を踏んでから……」
「人ではなく、内容の方です」
満更でもなさそうに身体をくねらせてどことなく喜んでいる様子のネオちゃん先輩にピカルん会長はそう言って、うちに視線を向けました。
「軽音部の校外ライブの件で礼堂先生から生徒会に依頼がありまして」
「ライブ……日曜日の夕方のやつですね。響子ちゃんが出るから観覧させてもらうつもりでいましたけど」
「それならちょうど良かったです。実は御影さんと紫織さんがどうやらケンカしてしまっているようで、ライブ前に衝突してしまわないよう見ていて欲しいと」
「ケンカ……いつものやつだと思うけどなぁ」
昨日も事あるごとにバカだのちんちくりんだの言い合っていましたが、幼い頃からの腐れ縁あるあるのやつなので気に留めていませんでした。
しかし、礼堂先生が気にしてしまっているようなのでうちが責任持って引き受けることにしました。
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