240520

【2024年5月20日】



「ちーちゃん寝ちゃったの?」


「みたいだな」


 修学旅行旅行先である愛知県へ向かう飛行機が離陸して10分と経っていない頃、藍は俺を挟んで右側に座る千花の様子を見ながらそう告げた。


「でも、まあいつもの事だろう」


 結局昨日は眠気よりも楽しみが勝ってしまったようで眠ることが出来なかったらしく昨晩行っていた通話は朝になっても繋がったままで、目が覚めると千花に


「おはよう」


 と言われた。


「ちーちゃんったらまだまだ子供なんだから〜」


「子供……じゃ……ない……から……」


 藍の言葉に反応するようにそう呟いた千花だったが、起きているようには見えないので恐らく寝言なのだろう。

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