240517
【2024年5月17日】
「へえ、愛知ね」
何かお土産でも買って来てあげようと修学旅行の話をしてみると、美帆はスマホをタプタプと触れながら何かを検索し始めた。
「フリック入力の方が楽じゃない?」
「こっちの方がやりやすいの。……あ、これが良い」
美帆はスマホの画面をこちらに見せると、その画面にはコンビニやスーパー、ドラッグストアなど割とどこでも買うことのできるキリンのキャラクターが印象的な棒状スナック菓子の名古屋限定手羽先味が映し出されていた。
「割と手軽に買えそうでよかったわ」
「え? 買って来てくれるの?」
「行くと言っておいて買わないなんて事あるかしら?」
「まあ、そっか……」
美帆はあからさまに私から視線を逸らし始め、何か秘め事でもあるような雰囲気だった。
「ちなみにだけれど、美帆の学校って修学旅行はいつ頃なのかしら?」
「……先週です」
「そうだったのね……」
なんとも言い難い雰囲気のまま、休憩時間が残りわずかとなった私たちは従業員休憩室を出てそれぞれの職場へと戻った。
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