240502
【2024年5月2日】
「おっばあちゃん〜 かーがお手伝いに来たよ〜」
朝日亭の開店から1時間ほどが経った午前11時半と数分。ようやく最初の波が収まったと従業員一同少しだけ気を緩めている中で元気なその声が店内に響き渡った。
「……あぁっ!?」
「あっ」
「2人とも知り合いか?」
「この人、かーのクラスに居た気がする!」
「ワタシのクラスメイトです」
同時に言われてしまうと聞き取るのが困難ではあるのだが、日頃から藍と千花出慣れているお陰でなんとか聞き取る事が出来た。
「ねぇ、どうしてここに居るの?」
「えっと……迷惑かな?」
「……」
少し黙り込んだ華菜さんは不意に口元を緩めた。
「えっと、名前は確か……」
「
「ん、そらまし! そう、そらましだったね。じゃあ、そらましがお手伝いしてくれるならかーは居なくても大丈夫そだね」
そう告げてこちらに視線を向けて来た華菜さんは首を縦に振って欲しそうだった。正直、人手は多いに越したことは無いのだが……。
「俺が決められることでは無いのだが、そらましはどうだ?」
「ワタシは華菜チャンが良いなら」
「良いよ。良いに決まってる! 本当はかーがお手伝いしなくちゃいけなかったらしいけど、そらましがかーの代わりにやってくれれば良いよ。ねっ! かーからおばあちゃんに伝えておくからさ! おば〜ちゃ〜ん!」
華菜さんはあれよあれよという間に話しを進め、あっという間に本来朝日亭で手伝いをするはずだった華菜さんの代わりにそらましがアルバイトとして働く事になった。
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