240430
【2024年4月30日】
「今日の伊吹さんとても荒ぶっているようですが……」
いつもであれば全員揃って練習をしているはずの五線譜(私たちの方ではなく軽音部の方)は珍しく伊吹さんと音さんの2人だけしかおらず、普段ならサイレントギターを主として使っているはずの伊吹さんがエレキギターをかき鳴らしていた。
「悩んでも答えの出ない時は大体あぁなる」
「悩み……また作詞ですか」
「今回は別」
音さんはそう告げると愛用のエレキギターを手に取って練習を再開した。どうやらこれ以上は答えるつもりはないらしい。
「千花……」
音さんのやり取りを見ていたらしい楯は不意に私の肩に手を乗せて静かに顔を横に振った。
「深くは突っ込むなって事なのね」
どうやら楯は事情を知っているようなので、伊吹さんの悩みが解決した頃にでも聞いてみる事にして今日のところは引く事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます