絵本「ラクダのネクタイ」

暑い砂漠に一頭のラクダが歩いていました そのラクダは、首に赤いネクタイをまいています

「なんだい、その赤いのは」

「かっこいいだろ」



しだいに赤いネクタイをつけるラクダが増えていきます

砂漠では赤いネクタイをまいたラクダをよく見かけるようになりました



ある日、別のラクダが青いネクタイをまいて砂漠を歩きました

「なんだい、その色は」

「かっこいいだろ」



砂漠のラクダたちはいろんな色のネクタイをまき始めました

赤、青、黄色(ラクダと同じ色でわかりにくい!)、緑、虹色など

世界中のラクダがネクタイをまいていました

いろんな色が砂漠にあふれます



そんなある日、ネクタイをまいていないラクダが歩いていました

「君はどうしてネクタイをまかないのですか?」



彼は不思議そうに答えました

「僕には必要ないものです。あなたはなぜネクタイをしているのですか」

聞いたラクダは答えられませんでした

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絵本「ラクダのネクタイ」 島本 葉 @shimapon

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